平成リバイバルブームが起きている、この令和。ここ最近では、和の伝統を慈しむ人まで増えているという。

今回は、ファッションにも取り入れられる伝統文化をモチーフにしたファッションアイテムを紹介していく。

■江戸時代から愛された!ダイヤルに日本の伝統紋様「菊つなぎ紋」をモチーフに

昨年、キングセイコーから、1965年に誕生した2代目キングセイコー“KSK”の洗練されたデザインを受け継ぎ、薄型自動巻ムーブメントのキャリバー6L35を搭載した限定モデル(44万円)が登場した。世界限定600本。

【日本伝統の黒漆や菊つなぎ紋】セイコーの復刻版や限定モデルが美しくて新しい
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

この限定モデルは、東京の亀戸に起源を持つキングセイコーの精巧な技術と、江戸時代から東京で親しまれてきた園芸文化からインスピレーションを受けている。特に、日本が世界に誇る菊の花を文字盤のデザインに取り入れており、精密なカッティングラインが交錯する“菊つなぎ紋”を採用。この伝統的な紋様は、江戸切子で最も熟練を要する技法の一つで、白い型打ちダイヤルを通じて、洗練された白菊の美しさを再現している。

この時計は、セイコーの現行モデル中で最もスリムな自動巻きムーヴメント“キャリバー6L35”を使用しており、ケースと風防の設計を見直すことで、2代目のキングセイコー“KSK”よりも0.2mm薄くすることに成功した。

KSKのシャープな直線とエッジが際立つデザインは、ガラスとケースの精密な仕上げによって一層強調されている。文字盤には、存在感のある太くて長い三面カットの針が使用され、立体的なインデックスと相まって、洗練された輝きを放つ。さらに、ダイヤルにマッチしたライトグレーのレザーストラップがマッチしているも魅力的だ。

■セイコー腕時計110周年を記念!特別な黒漆で初代モデルを表現した限定モデル

また、グランドセイコーは、セイコーの腕時計110周年を祝して、熟練した職人の手による独特な限定モデル(181万5000円)を販売。世界で500本のみとなる。

【日本伝統の黒漆や菊つなぎ紋】セイコーの復刻版や限定モデルが美しくて新しい
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

オリジナルモデルのデザインを踏襲しつつ、日本の伝統的な漆芸を取り入れた記念すべき腕時計だ。耐久性と耐食性に優れた漆は、古くから日本の日常生活に根付いており、様々な用途で使用されてきた。

希少価値の高い国産漆を使用し、深みのある光沢を放つ黒漆ダイヤルを実現。国産漆は海外産に比べて乾燥が速く、取り扱いが難しいものの、グランドセイコー専用に配合されたこの漆は、美しい色合いを長く維持することができるという。

また、金沢の名工による加賀漆芸の技術が光る漆塗りが、繊細かつ力強い高蒔絵の美しさを表現している。12カ所のバーインデックスと“Grand Seiko”ロゴには、何層にも漆を重ねて立体感を出し、その上に金粉を散らして磨き上げられている。

【日本伝統の黒漆や菊つなぎ紋】セイコーの復刻版や限定モデルが美しくて新しい
(画像=グランドセイコー 黒漆で初代モデルを表現した限定モデル、『Watch LIFE NEWS』より引用)

様々な技術を駆使して、オリジナルのグランドセイコーを彷彿とさせる、壮大で緻密なデザインを生み出している。分針と秒針は、文字盤へと優しくカーブしながら手作業で形成され、文字盤との間隔を縮めることで、時刻を読み取りやすくしているのだという。

ケースとバックルには、グランドセイコー専用のブリリアントハードチタンを採用。その軽量性と美しさをマッチさせている。この特殊なチタンは、通常のチタンの軽さを保ちつつ、ステンレススチールの約2倍の硬さで傷に強いという特性を持っている。さらに、従来のチタンよりも白く、熟練した研磨技術であるザラツ研磨によって仕上げられたその輝きは、黒漆の美しさを引き立てる。

サファイアガラスの透明な裏蓋を通して、精密に動くムーヴメントを観察することが可能。“LIMITED EDITION”と個別のシリアルナンバーが裏蓋に刻まれている。

【日本伝統の黒漆や菊つなぎ紋】セイコーの復刻版や限定モデルが美しくて新しい
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

交換用のベルトには、柔軟で快適な着け心地を提供する高品質のレザーが使用されている。

また、この腕時計には手巻きの機械式キャリバー9S64ムーヴメントが搭載されており、動力ぜんまいとひげぜんまいにはセイコー特有の耐久性に優れたスプロン素材が使われている。さらに、MEMS技術を用いて作られた高精度で滑らかな表面を持つ部品が脱進機に使用。これにより、時計の精度と信頼性が向上するのだとか。