円滑な道路交通のうえでは、ドライバー同士の「譲り合い」が大きな意味をもちます。自分が数秒間進むのを待つだけで、対向車線の動きがスムーズになるケースなど、小さな配慮が多くのドライバーの助けになる場面もあるでしょう。

一方で、譲り合いにはドライバー間のコミュニケーションが必要であり、状況によっては意思疎通がうまくいかないことも。今回はMOBY読者の方から寄せられた投稿のうち、「譲り合いにまつわるモヤモヤ」に関するエピソードを紹介します。

目次
「1台だけなんだから進んじゃってくれ!」
女性ドライバーが「挙手での挨拶」をしないのはなぜか

「1台だけなんだから進んじゃってくれ!」

「女性ドライバーは“アレ”をしてくれない」「迷う時間がムダ」ドライバー同士の《譲り合い》でモヤッとすること
(画像=©metamorworks/stock.adobe.com、『MOBY』より 引用)

道端で困っている人を見かけたら、助けてあげたくなるのが人情です。運転中にも、なかなか進めずにいる車に「お先にどうぞ」と譲りたくなる場面は少なくないでしょう。

しかしもちろん、譲れば必ず流れがよくなるわけではなく、状況によってはかえって停滞を生む場面もあるようです。

「右折時や道路進入時に道を譲ってくれるのは大変ありがたいのですが、その車が車列の最後尾だったり単独で走っていたりする場合だと、なんだかもどかしい気持ちになります。

相手がそのまま停止せずに直進してくれれば、こちらもスッと進めますし……相手が減速する分の時間と、こちらが『譲ってくれるのかな?』と迷う時間がムダになっていると思います」(30代男性・ガソリンスタンド店員)

たしかに、「その1台が通り過ぎれば自分が進める状況」で譲られたとしても、かえって進むのが遅れてしまうケースも多いでしょう。譲る気持ちは非常に大切であり、積極的に行動に移したいところですが、その際はなるべくバックミラーで後ろの状況も確認し、安全かつスムーズに譲れるかを判断しておくとよいと考えられます。

女性ドライバーが「挙手での挨拶」をしないのはなぜか

「女性ドライバーは“アレ”をしてくれない」「迷う時間がムダ」ドライバー同士の《譲り合い》でモヤッとすること
(画像=©maroke/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

次のお話は、自分が「譲る側」になったときのエピソード。投稿者さんは「譲ったあとの相手のリアクション」について、思うところがあるようです。

「細い道で対向車と行き違う際、こちら側が車を寄せて停まったにもかかわらず、当たり前のような顔でそのまま通り過ぎられると、少しモヤモヤすることがあります。

私の主観ですが、男性ドライバーは手を上げて感謝を伝えてくれる傾向にありますが、女性ドライバーはそういうジェスチャーを使う人が少ないな、と感じます」(50代男性・会社員)

たしかに、離合の際などに手を挙げて挨拶をする女性ドライバーの姿はあまり目にしないかもしれません。相手からの感謝を求めて譲ったわけではなくても、自分の好意に対して何の反応も示されないと、「せっかく譲ったのに」という気持ちが湧いてくることもあるでしょう。

ただ、相手がすれ違い中の操作に集中しており、感謝を示す余裕がもてずにいる可能性も考えられます。まずは安全に車を動かすことが最優先であり、操作時にどれだけ余裕があるのかはドライバーの技量や状況にもよりますから、あまり相手の反応については気にしない方がいいのかもしれません。

また、「女性ドライバーは感謝のジェスチャーをしない傾向にある」という見解に対しては、編集部内の女性スタッフから異なる視点からの意見がありました。

いわく、「手を挙げてお礼をする合図は、自分がやると少し横柄なジェスチャーに映るように思えて、なかなかやりにくいところがあります。私自身は代わりに軽くお辞儀をしていますが、相手から見えにくいので、伝わっていないことも多いだろうなと思います」とのこと。

実際に、相手に手のひらを向けるジェスチャーは「相手の動きを制する所作」とも映ることから、「偉そう」「上からの感じがする」といった声もあるようです。こうした事情から、「女性ドライバーが感謝を伝えるための適切な方法」を考察する記事なども見られます。

もちろん、相手からの視認性のうえでは手を挙げるジェスチャーがわかりやすく、運転中に素早く感謝を伝えるうえでは効率的な方法ではあるでしょう。しかし、「手を挙げる=偉そう」というイメージを抱く人が一定数いる以上、その動作に躊躇を感じる人も少なくないと考えられます。