アンジェ・ポステコグルー監督 写真:Getty Images

 日本代表MF遠藤航擁するリバプールは、ユルゲン・クロップ監督が今季限りで退任することがすでに決定。後任候補に、MF守田英正所属スポルティングCPのルベン・アモリム監督が挙がっているが、現地ではトッテナム・ホットスパーからアンジェ・ポステコグルー監督の引き抜きを求める声が噴出。同監督は、かつて横浜F・マリノスでJ1リーグ優勝を成し遂げたほか、スコットランド1部セルティックで日本代表FW前田大然、MF旗手怜央、FW古橋亨梧らを指導していた。

 リバプールの監督人事を巡っては、英メディア『スカイスポーツ』ドイツ版が今月9日に「アモリム監督はリバプールと口頭で合意に至った。3年契約締結の可能性について話し合っている」と伝えたほか、アモリム監督本人も「来季スポルティングに留まるか分からない」と語るなど、去就不透明であることを認めたとのこと。ただ一方で、英公共放送局『BBC』は「口頭合意は結んでいない」と『スカイスポーツ』の報道内容を否定している。

 そんな中、リバプールOBのドミニク・マッテオ氏は英大手ベッティングサイト『ウィリアムヒル』のインタビューで「クロップに替わる監督はポステコグルーでなければならない」と、古巣に現トッテナム指揮官の招へいを提言。

 「彼のスタイルはリバプールにフィットするし、仕事のやり方が彼に影響を与えるとは思わない。トッテナム1年目の仕事ぶりに感銘を受けている。メディアへの対応や、先頭に立ってチームを引っ張る姿は称賛に値する。周囲からのプレッシャーに対応できるという点でも、リバプールのようなクラブには必要な人材だ」と称えた上で、「アモリムやロベルト・デ・ゼルビ(現ブライトン監督)も候補に挙がっているが、ポステコグルーがトップターゲットになるはずだ」と私見を述べている。

 ポステコグルー監督と言えば、以前から日本人選手のクオリティを高く評価していることで知られている。2021年夏のセルティック監督就任当初に、古橋の他に川崎フロンターレからMF三笘薫(現ブライトン)の獲得を目指していたほか、昨年夏のトッテナム監督就任時にはボルシアMGからDF板倉滉の獲得を狙っていたと現地で報じられている。

 一方、アモリム監督は2022年9月のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)トッテナム戦前の会見で、守田を称賛した上で「あらゆる監督が、少なくともひとりの日本人選手を指導すべきだ」とコメント。守田にはスポルティングとの契約延長に応じる可能性が取りざたされているが、指揮官とともにリバプールへ移籍するのではと、ネット上で騒がれている。今年1月以降も三笘、板倉ともにリバプールからの関心が報じられているだけに、同クラブの監督人事が日本代表3選手の去就に影響を与えるかもしれない。