レース参戦に必要なロールケージや競技用シートベルトアンカーなどを組み込んだトヨタ・ヤリスのモータースポーツベース車両「Yaris Cup Car」がマイナーチェンジ。先進安全運転支援システムの「Toyota Safety Sense」を標準装備するとともに、車種ラインアップを6MT車のみに絞る

 TRDブランドでモータースポーツ活動および競技用部品の供給を行うトヨタカスタマイジング&ディベロップメントは2024年4月2日、トヨタ・ヤリスのモータースポーツベース車両「Yaris Cup Car(ヤリス・カップカー)」の一部改良を実施し、同日より発売した。

 車種展開としては、従来用意していたCVT車をカタログから外し、6MT車のみのラインアップに変更。車両価格は231万9300円に設定する。架装部分については、車両がユーザーに引き渡された日から1年間、走行距離が2万kmまでの範囲で保証が受けられる(レースやラリー等への使用以降は保証が消滅)。

トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=▲トヨタYaris Cup Car 価格:6MT231万9300円 専用ベース車両に対してトヨタカスタマイジング&ディベロップメントがレース専用装備を架装する完成車両(持込登録) 全長3950×全幅1695×全高1465mm ホイールベース2550mm 車重1030kg 乗車定員5名、『CAR and DRIVER』より 引用)

 今回の改良では、先進安全運転支援システムの「Toyota Safety Sense」〈プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)、レーントレーシングアシスト[LTA]、レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御機能付)[LDA]、レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)、オートマチックハイビーム[AHB]、ロードサインアシスト[RSA]、発進遅れ告知機能[TMN]〉を標準装備したことが訴求点。また、Toyota Safety Senseに対応させる目的で、ロールケージ(6点式+サイドバー)の形状を一部変更した。

トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=▲先進安全運転支援システムの「Toyota Safety Sense」を標準装備、『CAR and DRIVER』より 引用)
トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=▲Toyota Safety Senseに対応させる目的でロールケージ(6点式+サイドバー)の形状を一部変更する、『CAR and DRIVER』より 引用)

 足回りに関しては、新たに開発した専用チューニングサスペンションセットとフロントアクスルハブ部ボルト&スペーサーを採用。さらに、コンパクト設計の水冷式エンジンオイルクーラー、モータースポーツ参戦の条件となるエンジン封印、サーキット走行に必要な前後の牽引ブラットのフロントトランスポートストラップおよびリアトランスポートフック、従来品(4点式)から点数を増やした6点式シートベルト、ロールケージへの干渉が無いようにカットした専用フロアマットなどを架装装備している。

トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=▲新たに開発した専用チューニングサスペンションセットとフロントアクスルハブ部ボルト&スペーサーを装着、『CAR and DRIVER』より 引用)
トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=▲安全マージンを確保したコンパクト設計の水冷式エンジンオイルクーラーを装備、『CAR and DRIVER』より 引用)
トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=▲サーキット走行に必要な前後の牽引ブラットのフロントトランスポートストラップ(写真・上)およびリアトランスポートフック(同・下)を配備、『CAR and DRIVER』より 引用)
トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=▲従来品(4点式)から点数を増やした6点式シートベルトを採用。シートベルト本体はSabelt社製、『CAR and DRIVER』より 引用)
トヨタ・ヤリスのカップカーに「Toyota Safety Sense」を標準装備
(画像=▲ロールケージへの干渉が無いようにカットした専用フロアマットを装備、『CAR and DRIVER』より 引用)

 パワーユニットは基本的に従来を踏襲し、M15A-FKS型1490cc直列3気筒DOHC12V直噴“ダイナミックフォース”ガソリンエンジン(120ps/14.8kg・m)を搭載。また、架装メーカーオプションとして、TOYOTA GAZOO Racing Recorder(14万3000円)を用意している。

提供元・CAR and DRIVER

【関連記事】
「新世代日産」e-POWER搭載の代表2モデル。新型ノートとキックス、トータルではどうなのか
最近よく見かける新型メルセデスGクラス、その本命G350dの気になるパワフルフィール
コンパクトSUV特集:全長3995mm/小さくて安い。最近、良く見かけるトヨタ・ライズに乗ってみた
2020年の国内新車販売で10万台以上を達成した7モデルとは何か
Jeepグランドチェロキー初の3列シート仕様が米国デビュ