ヤマハ株式会社(以下、ヤマハ)は、AIを活用して車室音響を最適化するという技術「Music:AI」を開発しました。
「車内空間はセカンドリビングに進化」
同社は、自動車の車内空間について、「多彩な音響エンタテインメントを楽しむ『セカンドリビング』(本来の意味は、メインのリビングに加えて設けられた第2のリビングのこと)へと進化している」と捉えており、これまでのチューニング技術を超えた“高度な最適化”が求められていると指摘。
「卓越したチューニングエンジニアの技術と感性を学習させた」というAI技術「Music:AI」によって、“これまでにない音楽体験”を味わえるといいます。
「これまでにない音楽体験」……ってどんなコト?
と言われても、具体的にはどんなことなのでしょうか。ヤマハは「Music:AI」は、3つの技術で構成されているといいます。
1つ目は、「for Cabin(Cabin(キャビン)は、車内の意味)」。
その車種の車内空間に最も適した音響特性をAIが導出するそうです。クルマのなかで、どのシートに座っていても、同じような位置関係で音楽が流れているように感じられる音質を追求しているといいます。
2つ目が「for Music」。
楽曲それぞれの個性に応じて、音の躍動感や透明感、広がり感の出力を調整するそうです。「ドライバーによる音質調整操作を不要にすることで安全運転にも貢献します」といいます。
最後が「for Person」です。
「高音から低音までのバランスにおいて、リスナーの好みは千差万別」であり、AIが対話を通じて、1人ひとりに最適な音響を提供するそうです。「お客様が今まで気づかなかった好みの音を発見する新しいアプローチ」だとも伝えています。
ヤマハは、この「Music:AI」を搭載したアンプを国内外の自動車メーカーに対して、2025年に販売することを目指しています。
<参照>
AIを活用した車室音響の最適化技術「Music:AI®」を開発 ハイエンドアンプに搭載し2025年に市場投入