農家にとって重要な天候情報も配信

こうした農業分野のサプライチェーン改善を目標にする企業は世界中で続々と登場しているが、Agrocentaも含めて共通するのは「農業関連情報も提供する」という点だ。

農作物の適正価格のほか、天候情報もサービスの一環として配信しなければならない。「天気予報くらいテレビでやらないのか?」という疑問の声もありそうだが、日本はアメダスや地上配置型気象レーダーのほか、気象観測衛星まで自前で打ち上げている世界でも稀有な国ということをここで思い出す必要がある。

発展途上国や新興国では、テレビのニュース番組ですら天気予報を取り扱わない場合も珍しくない。そのような国では、スマホで手軽に閲覧できる天候情報に高い需要があるのだ。
ガーナやコートジボワールがあるサハラ以南の「アフリカ大陸の脇の下」は、降水量に恵まれさまざまな農作物を生産できる条件が整っている。あとは、生産者に対して適正な報酬が与えられる仕組みを確立できれば、西アフリカ地域は「世界の食糧庫」になる可能性もあるだろう。

引用元:Agrocenta

(文・澤田 真一)