アンドレス・イニエスタ 写真:Getty Images

 かつてバルセロナやヴィッセル神戸でプレーしていた元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、2023/24シーズン限りでUAE1部エミレーツ・クラブを退団する模様。チームが2部降格圏に沈み、DF大﨑玲央の電撃退団などで揺れる中、複数の移籍先候補が浮上している。

 イニエスタは2018シーズン途中から5年間にわたり神戸でプレー。2019シーズンに天皇杯優勝を成し遂げるなど、キャプテンとしてチームをけん引していた。しかし2022年夏以降は、ハードワークを求める吉田孝行監督の戦術にフィットできず。出場機会を求めて、昨年夏にエミレーツ・クラブへ移籍した。

 新天地でもキャプテンを任せられているイニエスタだが、チームはシーズン序盤から下位に低迷。開幕からしばらくスタメン出場が続いていたものの、昨年12月にリュイス・プラナグマ監督(元FC今治監督、元神戸コーチ)が辞任すると、その後は出番が限られている。

 するとブラジルメディア『UOL』は今月5日、イニエスタの去就について「エミレーツ・クラブと契約延長の可能性は残っているが、チームの複雑な状況により、今年6月に契約満了となる見通しだ」とリポート。同選手が現在、年俸800万ユーロ(約13億2000万円)を受け取っていることもあわせて紹介している。

 そんなイニエスタには、ブラジル2部サントス移籍の望む声が。今月1日に行われたサンパウロ州選手権決勝1stレグ・サントス対パルメイラスの試合後、キャプテンマークを巻くピトゥカの姿をアップしたサントス公式インスタグラムアカウントの投稿に、元スペイン代表MFが両手を万歳する絵文字を投稿。現地では「2025年にサントスでネイマールとイニエスタが活躍するだろう」といった声が挙がっているが、『UOL』は「800万ユーロという年俸が問題だ」と主張。ブラジル移籍実現は困難との見通しを示した。

 一方、ブラジルメディア『グローボ』は4日に「イニエスタはボージャン・クルキッチとともに、デンマーク2部ヘルシンゲルに1500万クローネ(約3億2000万円)を投資し、株式の85%を取得する」とリポート。同選手の今後については「現役引退のタイミングはまだ決めていない。ヘルシンゲルでプレーする可能性もある」としている。