鎌田大地 写真:Getty Images

 ラツィオ所属の日本代表MF鎌田大地は、3月31日開催のセリエA(イタリア1部)第30節ユベントス戦でスタメン出場。イゴール・トゥドール新監督のもとで好プレーを見せたことにより、周囲から称賛を浴びているが、日本代表OBの内田篤人氏はイタリアメディアの論調や評価に苦言を呈している。

 鎌田は直近のリーグ戦10試合続けてスタメンから外れるなど、マウリツィオ・サッリ前監督のもとで出番に恵まれず。しかし、先月18日にトゥドール監督が就任すると、同選手の序列は一変。国際Aマッチデー期間明けのユベントス戦で先発出場すると、ビルドアップの局面で何度もパスを貰うなど、攻撃に関与する機会が増加。チームが1-0で勝利したこともあり、現地メディアが同選手を高く評価したほか、新指揮官も「鎌田は重要な試合をこなした。我々の模範となる選手であり、とても賢いね」と称えている。

 この鎌田のパフォーマンスは、インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月4日配信開始の『内田篤人のフットボール・タイム』でも話題に。日本代表OBの佐藤寿人氏はユベントス戦での勝利について「監督交代でチームが劇的に変わる良い例」と振り返ると、「鎌田はボールにたくさん触って、ゲームの流れをスムーズにした。マウリツィオ・サッリ監督の時は、どこでプレーしたら良いのか、あまり明確ではなかった」と分析している。

 また、MCの野村明弘アナウンサーが「鎌田は1試合で評価を一変させた」というイタリアメディアの論調を紹介すると、内田氏は「一変させたというか、新聞記者が一変している。掌返し。良いけどね。それが一番正しいと言えば正しいけど」とくぎを刺す。

 その上で、「久々のスタメン出場で80分プレーしたというのは、個人的には結構頑張ったと思う。これからコンディションが上がって、フル出場や連戦をこなすようになれば、技術面でのズレがどんどん改善されると思う」と同選手の今後を展望。今年6月の日本代表復帰も期待している。

 トゥドール新監督からの高評価もあり、ここに来て今夏残留の可能性も報じられている鎌田。今月6日開催のローマダービーで活躍するとなれば、ラツィオでのスタメン定着や代表復帰により一層近づくはずだ。