『おとなのネコが“ニャー”と鳴くのは、〇〇にだけ』
『絶対起きられる目覚まし時計がある!?』
寝落ちするつもりでつい最後まで聞いてしまう、面白雑学動画!
驚きの雑学の数々を、フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともにお楽しみください。
フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともに、誰かに話したくなる雑学の数々をお楽しみください。
こちらは動画の内容の書き起こし記事です。 音声と一緒にお楽しみください。
おとなのネコが“ニャー”と鳴くのは、人間にだけ
「ニャー」と鳴きながら近くに寄ってきてくれる可愛らしいネコ。実はネコがふつうに鳴いている姿を見せるのわれわれ人間に対してだけで、他の動物に対しては一切そのそぶりも見せません。ネコ同士でもほとんどありません。では、なぜおとなのネコはわれわれ人間に向かって鳴いてくれるのでしょうか。
これは、ネコが人間に対して何かしてくれるであろうという期待があるからだそうです。ネコは人間と一緒に暮らすようになって1万年以上たつそうで、その間にネコは人間がかまってくれる動物であるということを理解したため、お腹が空いたときや遊んで欲しいときなどに鳴いてくるというわけです。
また、よくよく聞いてみると、人によって鳴き方や声の調子が変わっていたりします。普段反応してくれる人に対しては多く鳴いてアピールしますが、反応が少ない人や、普段接することのない人に対しては、鳴く回数が少なかったり、普段と違う鳴き方をします。
もし、ネコが鳴いて近寄ってきたら、それだけあなたを信頼しているという証拠。できるだけかわいがってあげてください。
作家・三島由紀夫のペンネームの由来は、静岡県の三島
作家・三島由紀夫は本名ではありません。本名は平岡公威(ひらおか・きみたけ)といいます。平岡は16歳のときに書いた小説が雑誌に掲載されることになり、その際に本名のままで作品を発表するのはまずいということでペンネームをつけました。このとき、「三島」という名字は、今は新幹線の駅にもなっている静岡県の「三島」から取ったとされています。
これは彼の才能を見出した国語教師の清水文雄が静岡の修善寺に行く用事があった際、途中で三島を経由しましたが、その時に見た富士山の雪が美しく印象に残ったことから、平岡に対して「みしまゆきお」というペンネームはどうかと提案したそうです。それを平岡が気に入り、受け入れたという経緯がありました。
ちなみに最初、由紀夫の「夫」の字は英雄の「雄」という字にするつもりでしたが、「雄」の字が強すぎてバランスが良くないということで、「夫」になったということです。
ドラえもんはロボットなのに、おしっこをする
国民的キャラクターのドラえもん、未来の国から来たロボットという設定ですが、ロボットでありながら、実に人間らしい行動をしています。
てんとう虫コミックス第37巻に掲載された「しかしユーレイはでた!」という話の中で、ドラえもんとのび太は一緒にトイレに行きます。そこでドラえもんは小便器に向かっておしっこをしようとします。どこからおしっこを出すのかということはこのシーンでは描かれていません。ただ、無意識にトイレの前に立っているシーンが描かれていることを考えると、ドラえもんは普段から日常的にトイレに行っているのでしょう。
また、おならをしているシーンもあります。こちらはやっているフリだけでなく、実際にお尻からおなららしきものが出ているように描かれています。ロボットでありながら、おならもおしっこもするというのが、ドラえもんの愛らしさをより感じさせるのかもしれません。
ちなみに川崎市の藤子・F・不二雄ミュージアムのトイレの小便器の前には、ルールを守ろうという意味合いで、このおしっこのシーンの絵が描かれているものもあるそうです。
会社にお願いすれば、給料を前借りすることができる
どうしてもお金が足りず、給料日までもたない、という経験をした人は結構いるのではないでしょうか。そんな人に朗報があります。実は給料を会社から前借りすることが法律で認められています。
労働基準法の第25条には、「使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であつても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。」と書かれています。「非常時」として納得できるような理由さえあれば、給料の前借りが可能であるというわけです。この前借りは正社員だけでなく、アルバイトやパート、契約社員でも可能ですが、公務員は認められていません。
ただし、前借りできる額は、すでに働いた分の給料に限定されます。すなわち働いていない分の給料を先にもらうというわけにはいきません。毎月もらえている給料満額を借りられるというわけではないので注意する必要があります。
会社によっては、福利厚生の一環として、貸付制度が導入されていることがあります。もしどうしても困った場合は、調べてみると良いでしょう。
自動車のフォルクスワーゲン・ゴルフは、スポーツのゴルフと一切関係がない
ドイツのフォルクスワーゲン社が発売している人気の自動車「ゴルフ」。新しいモデルが登場すると、世界中の自動車メーカーが徹底的に調査することから「すべての自動車の基準」とまで言われています。さて、この「ゴルフ」の名前、何も知らずに聞くと、スポーツの「ゴルフ」にちなんで名付けられたのではないかと思うでしょう。しかし、一切関係性がありません。
自動車の「ゴルフ」という名前は、北大西洋を流れる海流「ガルフストリーム」のドイツ語読みから来ています。この海流は温かい空気を生み出し、広い範囲に温暖な気候をもたらす、ヨーロッパの人々にとってありがたい存在です。そのような恩恵をもたらしてくれるということがこの命名につながっているのかもしれません。
ただ、スポーツのゴルフとまったく同じ音であるというこで、車の「ゴルフ」のモデルのひとつ「ゴルフGTI」のシフトレバーのノブには、ディンプルのような小さい穴がいくつも開けられていて、まるでゴルフボールのような形に作られています。こんなところに、フォルクスワーゲン社の遊び心が込められていることがわかります。
左利きのゴルファーが少ないのは、練習がやりにくいから
ゴルフの中継などを見ていると、左利きの選手が少ないことに気づかないでしょうか?これは、ゴルフの世界は左利きの選手が育ちにくい環境であるということが大きいようです。
というのも、左利きの選手が少ないということは、左利きの選手を指導できる左利きのコーチも少ないことになります。また練習の際に手本となる選手もほとんどいないため、何も参考にできないのが実情のようです。
また、打ちっぱなしの練習場で左利き専用の打席が少ないという理由もあるようです。運良く左利き専用の打席で練習できたとしても、自然と右打ちの人と向い合せになってしまうため、気まずくなってしまうことも多いとのこと。
そして、もっとも重大な原因のひとつに、日本には左利き用の道具が少ないことが挙げられます。アメリカでは左利き用の道具も販売されているため、そこから購入するという手もありますが、輸送費もかかりますし、アメリカ人の体格に合わせて作られているため、サイズが合わない可能性もあります。
ちなみにジャック・ニクラウスやタイガー・ウッズ、日本では岡本綾子は実は左利き。でもゴルフでは右打ちですから、かなりの努力があったことが想像されます。
昆虫の数え方。本当は、一頭、二頭
生き物の数え方で「一頭、二頭」といえばライオンやキリンなど大型の動物をイメージする人も多いかもしれません。しかし、ちょうちょなどの昆虫を数えるときも、学術的にはこの「一頭、二頭」という数え方をします。
なぜこのような数え方をするのか、はっきりとわかっていませんが、もっとも有力な理由として考えられているのは、西洋の動物園では、昆虫も動物も特に区別されることなく「head」と数えられていたからというものです。
後にこの数え方が昆虫学者の間でも使われ、論文でも「head」が登場するようになりました。それらの論文が日本に入ってきたときに、「head」をそのまま「頭」と翻訳されたことから、この数え方が日本でも使われるようになったと言われています。
ただ、これはあくまで専門的な使い方あり、一般的には「匹」を使って数えても全然問題はありません。
アディダスのスニーカーにある3本線は、単なるデザインだけで描かれたものではない
アディダスといえば、トレードマークとなっている「スリーストライプス」と呼ばれる3本線でおなじみです。この3本線、単なるデザインというわけでなく、実はある実用的な理由でつけられたものでした。
アディダスが創業当初に発売していた革製のスポーツシューズは、しばらく履いているうちに伸びてしまうという欠点がありました。それをなんとかカバーできないかと考えたところ、バンドで補強すれば伸びることもなく、フィット感も高めることができるということで開発されたのが、あの3本線でした。のちにこれがアディダスを象徴するデザインであると認知され、ロゴマークとして商標登録するに至りました。
あの3本線がないと、アディダスらしさが無くなるだけではなく、靴としても機能を果たさなくなるという、実は重要な役割を持つものだったというわけです。
旅館で、客が朝起きた後に布団をたたむのはやめるべき
旅館に泊まって、朝起きたときに布団をそのままにしておくのは申し訳なくて、たたんでしまうという人もいるのではないでしょうか。実はその行為、旅館にとっては非常に迷惑な行為です。
というのも、旅館では、お客さんが使った後の布団はシーツや枕カバーをはがして、中に忘れ物がないかを確認しないといけません。そのため、布団がたたまれているともう一度広げて調べないといけなくなります。すなわち旅館側にとっては二度手間になってしまうというわけです。
旅館の人が楽になるだろうという親切心でたたむことは、単にありがた迷惑でしかなく、旅館側からすればどれだけ汚くてもそのままにしれくれたほうが楽というわけです。下手な親切心を出さずにそのままチェックアウトするようにしましょう。
スヌーピーは、閉所恐怖症
おなじみのキャラクター、スヌーピー。よく犬小屋の上で寝ているイラストを見かけます。なぜ犬小屋の中ではなく上で寝ているのかというと、スヌーピーのある弱点が大きく関係しています。
というのも、スヌーピーは閉所恐怖症で、犬小屋の中のような狭い空間では寝ることができません。これは身長が低いスヌーピーは、周囲に生えていた背の高い雑草に対していつのまにか怖く感じるようになり、その延長で暗くて狭いところも苦手になったという設定があってのことです。
スヌーピーはビーグルという品種の犬ですが、本来ビーグルが得意な草原を走ることやウサギを捕まえることが一切できず、ビーグルらしい特徴はみじんもありません。ただ、そんな弱点が多いスヌーピーだからこそ、みんなに愛されているのかもしれません。
ほかにスヌーピーはノンアルコールのルートビアという飲み物とピザが大好きで、ココナッツキャンディや犬小屋の上のつららは大嫌い。思いのほか、さまざまな好き嫌いがあるようですね。
黒胡椒と白胡椒の原料は、同じ胡椒の実
調味料のひとつ、胡椒。ピリッとした辛味が料理の味を引き締めてくれます。その胡椒には黒胡椒と白胡椒があり、それぞれ違う種類の胡椒の実が原材料になっていると思いがちですが、実はこれらの胡椒、まったく同じ胡椒の実が使われています。
黒胡椒は、完全に熟す前の緑色の胡椒の実を、皮付きのままで時間をかけて乾燥させて作ります。それに対し白胡椒は、胡椒の実を赤く熟すまで育てて、収穫後に水にひたして発酵させ、皮を取り除き、中の白い部分だけを乾燥させて作られます。胡椒の実はやり方次第で黒胡椒にも白胡椒にもなるというわけです。
これ以外にも胡椒にはグリーンペッパーというものもあり、同じ胡椒の実を熟す前に摘んで短時間で乾燥させて作られます。それぞれ作り方が異なるため、元が同じとはいえ辛みや匂いなども違い、合う料理も様々です。これらを使い分けることで、料理のスキルが俄然高まるはず。いろいろと試してみてはいかがでしょうか。
サソリには、目が8つある
砂漠に生息しているイメージが強いサソリ。尻尾の先の毒針を使って敵を攻撃することから、恐ろしい生きものと思う人も多いのではないでしょうか?そんなサソリですが、さらに脅威を感じさせる体の特徴があります。それは目が8個もあるというものです。
これらの目は頭頂部に2個、左右の側面にそれぞれ3個ずつという形で配置されています。これだけ目があれば、周囲のものをはっきり見ることができるのではないかと思われるかもしれませんが、実はそれほど視力は良くなく、不鮮明な状態でしか見ることができません。しかし、頭頂部にある目は、動物界でトップレベルで光に対する感度が高く、たとえ夜や暗闇の中でも星の光を頼りに移動できます。
またサソリの体には非常に敏感な毛が生えているため、ちょっとした振動や臭いを感じて行動できます。たとえ視力が良くなくてもそれをカバーする能力を持っているというわけです。
ちなみに、日本にもサソリは生息しています。特にマダラサソリとヤエヤマサソリが多くいますが、マダラサソリは毒性は弱く、ヤエヤマサソリは人を刺す能力がないとされています。そのため、それほど恐れる必要はなさそうです。
手塚治虫の『リボンの騎士』のモチーフは、宝塚歌劇
手塚治虫の代表作のひとつ『リボンの騎士』。天使のいたずらで男の子の心が入ったお姫様、サファイヤを主人公とした作品ですが、このベースとなったのは宝塚歌劇でした。
というのも、もともと手塚治虫は青年時代、宝塚市に住んでいたことがあり、母親も宝塚歌劇の大ファンであったことから、自身もチケットを買って劇場に通っていたそうです。そして後に漫画家になったときに、このときの思い出をもとに作った作品が『リボンの騎士』だそうです。手塚治虫本人もこの作品を「宝塚体験の総決算」と呼んでいます。
主人公のサファイヤも宝塚スターの淡島千景(あわしま・ちかげ)をモデルにしたそうです。淡島は実は娘役の女優でしたが、一度だけ舞台で男役を演じ、それをたまたま見ていた手塚の印象に残ったことから、彼女をサファイヤとして描いたとされています。
この縁もあってか、サファイヤは宝塚市の特別市民、かつ観光大使にも選ばれています。
サザエさんはもともと、雑誌の記者をしていた
1946年に連載が始まり、現在はアニメを通して国民の誰もが知っているおなじみの漫画『サザエさん』。この主人公・サザエさんは実は結婚する前、雑誌の記者をしていたことはご存知でしょうか?
サザエさんは結婚前、ハロー社という出版社に記者として勤務していました。初期の『サザエさん』の漫画では、取材のために警察官の体験をしたり、作家の原稿を取りに行くシーンが描かれていますが、中でも驚くべきはサザエさんが作家・菊池寛を接待していたことです。これは長谷川町子の姉である毬子(まりこ)が、菊池寛の小説の挿絵画家としてデビューしていたという縁からこのようなエピソードが誕生したのかもしれません。
そしてサザエさんはハロー社を退社、福岡のデパートの食堂でマスオさんとお見合いをし、その場で結婚を決意、後に東京へ引っ越し子どもも生まれて現在に至ります。
ちなみにサザエさんは結婚後も家政婦や探偵の助手、最近のアニメではスーパーマーケットの店員やデパートガールとして働いていたことがあります。サザエさんは行動力が抜群で、いろんな経験をしてきたキャラクターだったのです。
JRには、絶対起きられる目覚まし時計がある
世の中にはさまざまな仕事がありますが、中には遅刻や寝坊を絶対してはいけないものがあります。鉄道の職員もそのひとつ。始発電車の運転士が寝坊してしまうと出発することができず、多くの人に迷惑をかけてしまいます。それを防ぐためにJRでは絶対に寝坊することができないという、とんでもない目覚まし時計が使われています。
それが「定刻起床装置 個人簡易型(SAC-5A型)」というもので、現在はJRだけでなく、他の鉄道会社や消防署などでも使用されている機械です。これは寝ている人を音で起こすのではなく、寝ている人の下にぺちゃんこになった空気袋を敷いて、時間が来ると袋に空気が入り膨らむことで、その人の体を持ち上げて起こすという製品です。これだとたとえ途中で止めても、物理的に寝ることができないため、どうしても起きざるを得なくなります。ただ念のためではありますが、それでも起きない人のために、強力なブザー音が鳴る機能もつけられています。
この機械、12万円と値は張りますが、一般の人でも買うことができます。朝起きるのがどうしても苦手という人は、一度調べてみてはいかがでしょうか?
キリンは、立ったまま子どもを産む
動物園の人気者、キリン。背の高い動物ですが、その出産の仕方が非常に変わっています。それは、母親キリンが立ったまま子どもを産み落とすというものです。
赤ちゃんは、お母さんキリンの体から地面へボトッと産み落とされるように出てきます。その高さは2m。野生のキリンの場合は草原にいるため、落ちても下は柔らかい土ということで特に赤ちゃんはダメージを受けませんが、動物園では下がコンクリートの場合もあり、非常に危険です。そのため、飼育員たちは出産が近くなると落ちても大丈夫なように、下に多くの藁を敷き詰めて、子どもが落ちてくるのを待つそうです。またこの藁があるおかげで赤ちゃんは自然と立てるようになるそうです。コンクリートの床だと出産時の羊水で濡れてしまい、滑って転びやすくなります。転んだときに足を外側に広げてしまうと戻すことができずに、立ち上がれなくなって死んでしまうこともあります。この藁はそれを防ぐ効果もあるというわけです。
ちなみに授乳も立ったままなので、キリンの赤ちゃんはお乳を飲むために立ち上がるということが最初に試練となるらしく、これを乗り越えるまで、飼育員たちも安心できないようです。
「だらしがない」ことを、かつては「しだらがない」と言った
「エレベーター」を「エベレーター」、「ふんいき」を「ふいんき」と言い間違えたことがある人もいるのではないでしょうか?このように隣り合った文字を入れ違えて言ってしまう現象を、言語学の用語で「音位転倒(メタテシス)」と言います。これらは単なる言い間違いとして扱われますが、実はこの「音位転倒」が繰り返され続けた結果、実際に間違った言葉が正しい言葉として扱われるようになったものがあります。それが自堕落な様子を表す「だらしない」という言葉です。
これはもともと「しだらない」という言葉だったのが、いつのまにか「しだら」の部分が入れ替わってしまい、「だらしない」へと変化していったそうです。このことについては江戸時代の作家・式亭三馬が著書『浮世床』の中で、「“しだらがない”といふ事を“だらしがない”」と変化して使われていることを書き残しています。
では、もともとの「しだらない」の語源は何か。一説では「自堕落」から来ているのではないかと言われていて、別の説では「しどろもどろ」の「しどろ」が変化して呼ばれるようになったのではないかという説もあります。
フランスには、100年にわたって誰も住めなくなった土地がある
世界には戦争によって多大な被害がもたらされた場所が多くあります。フランス東部の町ヴェルダン近くのデュオモンという村もそのひとつで、かつては農業が盛んで多くの人が暮らしていた美しい村でしたが、第一次世界大戦後にフランス政府により立ち入りが禁止され、その状態が1世紀以上たった今でも続いています。
かつてこの村はヴェルダンの戦いと呼ばれる第一次大戦の中でも激しい戦いが繰り広げられた舞台となったところで、1年近くにわたる戦いの中で90万人以上の死者を出しました。この戦いではさまざまな兵器が使われ、現在でもこの地に爆発していない弾薬が残っています。また化学兵器も使用されたことで、村の土や水の中に通常の何万倍の量となるヒ素が含まれていたため、普通に生活するだけでも死に至ってしまうレベルの危険地帯となってしまいました。
フランス政府はこの処理に対応ができず、村の住民を強制的に移転させ、周辺を立ち入り禁止区域にしました。デュオモン村は戦争終了とともに地図から消え去ったのでした。
現在でもこの地は手つかずの状態で放置されています。この村に再び人が住むのはまだまだ先のことになりそうです。
賃貸で住める世界遺産がある
オーストリアの首都ウィーンにあるシェーンブルン宮殿。建物や庭園の美しさから多くの観光客が訪れていて、1996年には「シェーンブルン宮殿と庭園群」として世界文化遺産に登録されています。そんな世界遺産の宮殿に、お金を払えば住むことができるという驚きの情報があります。
これは1960年、ウィーン市内に住宅が不足していたため、それを解消するために行われた施策で、見学者に開放されていない3、4階の部屋を貸し出したことがはじまり。家賃は2LDKタイプのもので日本円でおよそ4万7000円という驚きの安さです。残念ながら国による宿舎であるということで、一般の外国人は借りることができず、地元公務員や国が認めた著名人しか住むことができないそうです。
ただし、2014年からオーストリアのホテルグループが宮殿の一部を利用して一般客でも泊まれるようにホテルとして部屋を提供しています。宿泊料金は1泊1部屋、日本円で10万円ほどとお高めですが、貴族の気分を味わう貴重な体験ができます。執事やシェフもつけられるオプションプランもぜひどうぞ。
ピカソは、『モナ・リザ』の盗難犯として警察に捕まったことがある
1911年、フランスのルーブル美術館でレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画『モナ・リザ』が盗まれるという事件が起こりました。当時この事件は大きく報道され、しばらくの間、新聞の紙面をにぎわせていました。そんな中、容疑者としてある画家の名前があがり、逮捕されてしまいます。それが後に『ゲルニカ』などの作品で知られるようになるピカソでした。
警察は必死になって犯人を探そうと奔走していました。その捜査上に挙がった犯人像というのが、ドイツの地下組織のメンバー、モンマルトルあたりに住んでいるボヘミアン風の詩人・画家というものでした。このモンマルトルあたりに住んでいるボヘミアン風の画家という要素にピカソが当てはまったというわけです。
当時、ピカソはまだ29歳、画家として名前が知られる前でした。当然、身に覚えがなかったピカソは必死に無実を訴え続けました。この時、警察に対してパニック状態で泣き叫んでいたとまで言われています。結局何も証拠が出ず、無実であることが判明したため、無事に釈放されました。
結局、事件発覚から2年後、ルーブル美術館で働いていた大工が真犯人として逮捕され、この事件は幕を下ろします。もしピカソが冤罪のまま警察に捕まっていたら、20世紀の美術界も大きく変わっていたかもしれません。
レオタードは、もともとサーカス団員のユニフォームだった
バレエのダンサーや新体操の選手が着るレオタード。女性の衣装というイメージが強いかもしれませんが、世界で初めてレオタードを着たのは実は男性でした。19世紀のパリでサーカス団の一員として活動していた曲芸師のジュール・レオタールがその人物です。
彼はサーカスでおなじみの「空中ブランコ」を初めて行った人でもあります。そんな彼は空中で演技を披露するときに、自らの鍛え上げた体のシルエットや筋肉の動きを見せたいという気持ちがありましたが、そうなると今まで着ていた衣装が邪魔でしかありませんでした。そこで体をしっかり見せて、かつ動きやすい衣装は何かと考え、考案したものがあのおなじみのレオタードというわけです。
このレオタード、後に、彼の衣装を見て魅力を感じたバレリーナや体操選手が取り入れたことによって広まっていきました。バレエも体操も体全身を使って表現をするため、その衣装がとても適していたというわけです。
ちなみに「レオタード」という名前、考案者ジュール・レオタールから来ています。
童謡『赤い靴』の女の子は、結局、海外に行っていない
野口雨情作詞の童謡『赤い靴』。この歌詞の中で赤い靴を履いていた女の子は、異人さんに連れられて船に乗って他の国へと行っています。しかし、この歌のモデルになった女の子は、実際に海外に行くことはなく、日本国内で幼くして亡くなっています。
この女の子は1902年に、新聞記者の子どもとして生まれた岩崎きみさんで、彼女のお母さんはきみさんを連れて、当時開拓地として注目を集めていた北海道へと渡りましたが、あまりの生活の厳しさにとてもきみさんを育てることができず、函館の教会で暮らす宣教師のヒュイット夫妻に養女として預けることとなりました。この歌の「異人」さんのモデルとなったのはこのヒュイットさんのことです。
そして、きみさんが6歳のとき、宣教師夫妻は急にアメリカへ戻ることになりました。しかし、きみさんは一緒に行くことはできませんでした。彼女は結核に冒されていたのです。当時、結核は不治の病と考えられていたため、とてもアメリカにまで連れていくことができなかったようです。宣教師夫妻はきみさんを東京の孤児院に預けて帰国、その後、きみさんは結核の症状が悪化し、1911年にわずか9歳でこの世を去りました。彼女は歌詞の通りには異人さんに連れられることなく、その生涯を終えてしまったのでした。
新選組の羽織は、赤穂浪士のパクリ
幕末に活躍した新選組。彼らは制服として薄い青色の羽織をまとっていました。新選組と聞いてその羽織を思い出す人も多いのではないでしょうか。それと同様に羽織を制服として着ていた集団が江戸時代に存在しています。吉良上野介に対する討ち入りで知られる赤穂浪士です。これらの羽織、よくよく見てみると、色は違えど赤穂浪士と新選組のデザインは結構似ています。それもそのはず、新選組は赤穂浪士のデザインをモチーフに自分たちの羽織を作ったからです。
このことは新選組の二番隊組長の永倉新八が新聞のインタビューでも、真似したものであると答えています。主君の仇である吉良上野介を切腹覚悟で討ち入りをしたという潔さから、新選組のメンバーが自分たちもこうありたいと、このようなデザインになったのだと思われます。
ただ、この羽織、実は結成当初の1、2年しか使われなかったそうです。これは、赤穂浪士に似せようとしたのがかつての筆頭局長であった芹沢鴨(せりざわ・かも)であり、彼が亡くなったことでこの羽織を切る機会が徐々になくなっていったからではないかと言われています。
「プラスアルファ」という言葉の誕生のきっかけは、野球
もともと計画していたものや予定していたものにくわえて、さらに利益や価値をもたらすことを言った言葉「プラスアルファ」。これは和製英語、日本で生まれた言葉です。では、どのようにしてこの言葉が誕生したのでしょうか。
それは野球の試合に由来します。野球で最終回で後攻がリードしたまま先攻の攻撃が終わると、後攻の攻撃は行われず、スコアボードには「x」の文字が表示されます。実はこの「x」、かつてはギリシャ文字の「α(アルファ)」が使われていました。というのも、アメリカから野球が伝わった際、現地のスタッフがスコアボードに手書きで書いた「x」の文字が汚かったため、ギリシャ文字の「α」に見えたそうです。それが間違って日本に入ってきてしまい、長年スコアボードには「α」が書かれていました。
本来書かれるはずだった「x」には未知数という意味があります。9回表が終わる時点で試合が終了するため、9回の裏には何点入るかわからない、すなわち未知であるということから、ここに「x」が書かれていましたが、日本ではしばらく「α」が使われていたため、「α」が未知数という意味で使われるようになりました。そしてここから、何か未知数の利益や価値がプラスされるという意味で「プラスアルファ」という言葉が生まれたというわけです。
世界中の植物の種が、北極の地下にある
ノルウェー領スヴァールバル諸島にあるスピッツベルゲン島。北緯78度あたりの北極圏にあるこの島の地下には、世界中から集められたさまざまな植物の種が保存されています。
これは2008年に造られた「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」がこの地にあるためで、この施設のおかげで今後、万が一気候変動による自然災害や戦争などが起こり、ある種の農作物が絶滅したとしても、ここで保存しておいた種子で再び農作物を栽培することができるようになっています。
なぜ、こんな場所にこのような施設が造られたかというと、北極圏ならではの寒さによって安全に保存ができるのはもちろんですが、この地域は地盤が固いため、地震の影響を受けるリスクが極めて低いということもあります。また、スヴァールバル諸島は1925年に締結された条約により非武装地帯になっていて、島に基地を置くことや軍人が駐留することも認められていません。そのため、もし戦争が起きたとしても、貯蔵庫が危険にさらされる可能性が少ないということも大きいようです。
今後、われわれはこの施設を利用する日が来るのでしょうか。そのようなことがないことを祈らざるを得ません。
ロシアには、マヨラーが多い
日本にもマヨネーズ好き、いわゆる「マヨラー」と呼ばれる人は少なくありません。しかし、ロシアではそんな日本を彷彿させるほどマヨラーと呼ばれる人が多く存在します。実際、ロシアの家庭ではどんな料理にもマヨネーズをかけて食べるそうで、インターネット上ではマヨネーズを使ってどのように料理を美味しく食べるかといった情報が掲載されています。驚くべきは料理だけでなく、デザートにもマヨネーズが使われています。それだけあってロシアはマヨネーズの消費量が世界一だそうです。
なぜ、ロシアではこんなにマヨネーズが人気なのかというと、ロシアでは多くの地域で最低気温がマイナス20度ぐらいまで下がるという極寒の地です。そのためカロリーの消費が激しく、それを補うほどの高いカロリーの食べものを摂らないと生活できません。そこでマヨネーズのような高カロリーの調味料がうってつけだったというわけです。
そんなロシアでは「マヨネーズをかけないのは紅茶だけ」というジョークまであるのだとか。それほどマヨネーズはロシア国民に浸透している調味料ということでしょう。
ガチャピンは、ムックの師匠
長年愛されているフジテレビの人気キャラクター、ガチャピンとムック。この2人の関係性を聞かれると、友達同士と答える方が多いと思われます。しかし、この2人はそんなほのぼのとした仲ではなく、ガチャピンが師匠、ムックが弟子という師弟関係にあったのです。
これは、この2人が誕生した時に取り入れられた設定で、よくよく2人の会話を聞いていると、ガチャピンはムックに対してフレンドリーに話しかけていますが、ムックがガチャピンに話すときは敬語を使っています。師弟関係は現在も続いているようで、われわれが知らないところで、ガチャピンがムックを厳しく指導しているのかもしれません。
また、この2人はいろいろな設定があるようで、ガチャピンは南の島出身の恐竜の子ども、ムックは北極近くの島出身の雪男の子どもだそうで、ともに年齢は永遠の5歳とうたっています。他にも公表されていないだけで、もっと深い設定があることでしょう。それを考えながらこの2人を見るのも楽しいかもしれません。
人間の祖先は、鼻の穴が4つあった
現在生息している生き物はすべて、環境に合わせてさまざまな進化を遂げてきました。人類もそのひとつで、サルから進化して今にいたっているというのは皆さんご存知でしょう。ただ、過去の人類にはわれわれが思っている以上に変わった特徴があったようです。
そのひとつに鼻の穴の数があります。現在の人類の鼻には2つ穴が開いていますが、祖先の鼻の穴はなんと4つもあったそうです。これはすべての動物が魚類から進化したことに由来します。現在でも魚類は鼻の穴が4つあります。そのため、魚類からサルを経て人類に進化するにあたって、この4つの穴が残っていたとされています。そしてさらなる進化をしてくことで、次第に4つのうちの2つがふさがって、現在のような鼻の穴が2つの状態になっていったとされています。
ちなみにわれわれの顔には、鼻の穴が4つあった頃の名残が見られます。目頭にある小さな「涙点」と呼ばれる涙が流れてくるところがそれで、ここから涙が流れるときに、鼻水も一緒に出てきます。これは涙点と鼻がつながっていて、かつて涙点が鼻の穴であった証拠だと言われています。
フランクな関係といったときの「フランク」とは、フランク民族からきた
気取らずに付き合える関係のことを「フランクな関係」と言います。この「フランク」の語源、よく世界史の授業で耳にする「フランク民族」「フランク人」であるというのはご存知でしょうか。
ゲルマン民族の一派で、西ヨーロッパの歴史に大きな影響を与えたフランク民族は、気取らない性格で、自由奔放に生きていたそうです。その様子から「フランク民族」が気取らず、ざっくばらんな様子を表す代名詞のように使われるようになりました。そして、次第に「フランク」という言葉だけで「気取らない様子」を指すようになっていったそうです。
ちなみに、この「フランク」、ソーセージの名前にもなったドイツの都市「フランクフルト」や、「フランス」という国名の由来にもなっています。今は授業でしか聞かれない一部族も、われわれの知る言葉にも入り込んでいたのでした。
ネコは、ネズミの会話を聞き取ることができる
ネコはわれわれ人間よりはるかに発達した耳を持っています。その聴力は人間の8倍、聞こえる音の高さも最大10万ヘルツ、人間が2万ヘルツが限界であるということから、相当な高さの音も聞き分けることができるようです。
それだけ耳が良いこともあり、なんと20m先にいるネズミの鳴き声や足音も聞くことができ、また声だけでなく、ネズミ同士で交わされる超音波による会話までもキャッチすることが可能だそうです。
他にもネコは方向感覚に優れているため、どこから音が出ているかも聞き分けることができるそうで、それが直接伝わった音か、何かにぶつかって跳ね返ってきた音かの違いもわかるとのこと。
ただ、それだけ耳が優れているということは、大きな音によるストレスも感じやすいことになります。リラックスしているときに突然、携帯電話のコールなどの大きな音が流れるとびっくりして不安になるようです。なるべく近くに大きな音が出るものは置かないように注意しないといけません。
飛行機事故で死亡する確率は、エコノミークラスよりファーストクラスのほうが高い
飛行機に乗っていて一番怖いのは墜落事故です。起こる確率は相当低いものの、不安になる人は多いのではないでしょうか。実はその墜落事故に関する調査でこんなデータが発表されています。それはエコノミークラスよりもファーストクラスに乗っている人のほうが、事故のときの生存率が低いというものです。
これは墜落したときの飛行機の衝撃が前の方ほど強くなるからで、その強さは後部座席の2倍ほどになるそうです。そしてファーストクラスの座席があるのは飛行機の前方。このことからエコノミークラスよりファーストクラスのほうが生存率が低いという結果が出たのだと思われます。
飛行機の前側は出入り口から近いため、搭乗が非常に楽ではあります。また後ろ側に比べてエンジンが離れているため静かで、揺れも少なかったりします。そのためファーストクラスが前側に位置しています。
当然、航空会社は事故がないように厳重な管理をしています。ただ、今後ファーストクラスに乗る機会があるのなら、このようなことも知っておいたほうがいいかもしれません。
飛行機を2年かけて全部食べた人がいる
世の中にはわれわれの想像を超える、とんでもない特技を持つ人が存在します。フランスのミシェル・ロティートさんもそのひとりで、彼は普通人間が食べることができない鉄やガラスなどを食べることができるエンターテイナーとして人気でした。
彼がこれまで食べてきたものは、テレビやバイク、棺桶といった、普通に生活していたら食べるだなんて想像できないものばかりです。中でも特に驚くべきは小型プロペラ機のセスナを完食したということです。さすがに一度には無理で、1978年から1980年まで2年ほどかけて少しずつ食べていったそうです。金属やガラスといったパーツは喉を通りにくいため、油を飲みながら胃に収めていったとのこと。
なぜ、彼がこんなことにチャレンジしたかというと、もともと幼い頃から食べられないものを口にする習慣があったらしく、医者からも「異食症」という病気であると診断されたそうです。それからしばらくしてもこの病気が治る気配がないため、いっそのこと、これを芸としてみんなに見せようではないかということでパフォーマーになりました。
しかし、そんな彼も2007年に57歳でこの世を去りました。ただ、死因は食事とは一切関係なく、自然死だったそうです。
自動販売機で使えない千円札がある
2006年に製造された千円札の中に、一部の自動販売機では使うことができないものがあったことで話題となりました。
これは、国立印刷局の旧・滝野川工場、現在の東京工場で、一部の千円札が印刷工程上の不具合が生じたまま刷られてしまい、その後もそのミスが発見されることなく、そのまま日本銀行へと納入され流通したことから起こったものだそう。この印刷ミスは、肉眼で見ても気づかないほど細かいもので、日本銀行側も、どれだけの枚数が印刷ミスだったかわかっておらず、おそらく4万枚弱であろうと推測されています。
また、お札にはそれぞれアルファベットと数字で構成された記号番号が印刷されていますが、どの番号のものが印刷ミスなのか特定するのも難しいらしく、国立印刷局はこのあたりではないかという9万枚ほどの記号番号を公表する形で注意喚起を行っています。
この一件が起こってからすでに20年近く経っていますが、いまだにこれらの千円札が流通しているかもしれません。もしかしたらと思われる方がいたら、ホームページで番号を確認してみてはいかがでしょうか。
デパートで落ちているクレジットカードを拾っても、警察に届けてはならない
落とし物を拾ったときは警察に届け出るものですが、デパートでクレジットカードを拾った場合は勝手が違うようで、警察ではなく、そのデパートの人に届け出る必要があると法律でも定められています。
これは、落とし物について定められた「遺失物法」の第4条2項に書かれていることで、デパートなどの施設においてカードなどを拾った人は警察ではなく、その施設の占有者に届けないといけない、とあります。この占有者はこの場合ではサービスカウンターやレジなどにあたります。これはデパートのみならずスーパーはもちろん、駅や病院、市役所なども含まれます。
また、クレジットカードを拾った場合は同時にカード会社に連絡をしたほうが良いとされています。カード会社から落とした本人に連絡ができますし、会社によってはちょっとした謝礼がもらえる場合もあります。
塗ると頑丈になる塗料がある
アメリカで開発された塗料「LINE-X(ラインエックス)」。塗るだけで、その物がどんな衝撃を受けても傷がつかず、壊れなくなって、耐久性も高まるといった驚きの効果があり、アメリカ政府機関や重要施設の防護用に採用されています。
これは、ポリウレア樹脂という製造が非常に難しい物質を使ったことによる効果によるもので、衝撃に強いのはもちろん、防水効果や耐熱効果、防腐効果などもあり、溶剤なども含まないために環境にも優しいことから次世代の素材として注目を浴びています。LINE-Xはこの樹脂が原料として使われています。
塗装方法も単に塗るのではなく、専用の機材を使って2種類の液体を混ぜる形で物に吹き付けるため、通常の塗料とはまた違った技術が必要となるようで、われわれが簡単に買って塗りつけるということはできず、専門の業者に依頼する必要があります。
それだけの効果があるうえに、塗装も難しいことから、やはり価格は値が張るようですが、現在、自動車業界でこの塗装がオプション設定で可能になっていて、実際に車に使用する方も多いとのこと。今後、さまざまな業界でLINE-Xが利用されることが期待されています。
研究室を貸しただけでノーベル賞をもらった人物がいる
1923年、カナダのバンティングとイギリスのマクラウドの2人の生理学者がインシュリンの発見の功績によりノーベル生理学・医学賞を受賞しました。しかし、実際にインシュリンを発見したのはバンティングで、マクラウドは彼に研究室と実験用の犬を提供しただけにもかかわらず、なぜか共同研究者として一緒に受賞したのです。
もともとカナダの開業医だったバンティングは、膵臓からの分泌物に血糖値を下げる効果があるということに注目し、研究を始めようとしましたが、一介の開業医であるバンティングはまともな研究室など持っておらず、何もできずにいました。そこで当時、糖尿病の権威としてその名が知られていたマクラウドの助けを借りて研究を開始、そして膵臓からインシュリンを抽出することに成功、このことで多くの糖尿病患者の命を救いました。
しかし、世間はこの偉業をバンティングだけのものではなく、マクラウドの手助けもあって達成したものと思っていました。しかし、実際にはマクラウドは研究には関わっておらず、実際にインシュリンを発見したときもマクラウド本人は現場に立ち会ってないそうです。おかげでともにノーベル賞を受賞したものの2人の関係は悪化、生涯和解することはありませんでした。
寝ている人を起こすためのクラッシック曲がある
「交響曲の父」と呼ばれるオーストリアの作曲家ハイドン。彼が作曲した数多くの交響曲は今でもさまざまな人に聞かれています。そんな彼は1791年、一風変わった曲を発表し、当時のクラシック界を騒然とさせました。それが交響曲第94番『驚愕』という作品です。
これは当時、コンサートで静かな雰囲気の曲が流れると、うつらうつらと居眠りをしてしまう観客がいることに不満を感じていたハイドンが、ひと泡吹かせてやろうと思い作曲したもので、この第2楽章はゆったりと静かな曲調で始まり、途中それが静かに終わると思いきや、突然全パートが大きな音を立ててみんなを驚かせるという仕組みになっています。実際にコンサートでこの曲が演奏されたときに、多くの人が驚いて、眠っていた人も目を覚ましたことから、『驚愕』というタイトルがつけられたそうです。
現在では、こんな仕掛けでびっくりする人はいないようで、そのためこの曲の演奏時に、一斉に音を出すところをわざと出さなかったり、楽器の代わりに演奏者が声を出したりなどといった別の方法で驚かせようとする指揮者もいるそうです。
海外の家のドアが内開きであるのは、防犯のため
玄関にある扉、日本のものと欧米のものでは大きな違いがあります。それは日本のものが外開きであるのに対し、欧米のものは内開きであるということです。これはある大きな理由があってこのような構造になっています。
まず、なぜ日本の扉が外開きかというと、日本では玄関で靴を脱ぐ習慣があるからです。もし扉が内開きだったとすると、脱いだ靴が邪魔をして扉を開けきることができなくなることがあります。そこで扉を外開きにすることで、玄関のスペースを最大限に利用することができるようになっているというわけです。
逆に、欧米が内開きである理由は、防犯上の理由が大きいようです。もし不審者が無理矢理家に入ろうとした時、内開きの扉だと全体重をかけて押すことで不審者の侵入を防ぐことができます。日本に比べて治安の悪い欧米ならではの事情でこのような形になりました。
ちなみに、日本でもホテルやオフィスビルの扉は内開きになっています。これは火事などが起こったときに、外開きだと廊下に何か倒れたものがあった際、扉が開けづらく逃げにくくなることを防ぐためだそうです。
ユニットバスが考案されたのは、工事期間を短くするため
ホテルや一人暮らし物件でよく見られるユニットバス。お風呂とトイレが一緒になったものがユニットバスと勘違いしている人がいますが、実は違います。ユニットバスとは、周りの壁、天井、床が一体になっている浴槽のことを言います。必ずしもトイレや洗面台が一緒になっている必要はありません。
ユニットバスが誕生したのは1964年のことでした。当時、東京オリンピックが開催されることもあり、多くのホテルが建設されました。そのひとつにホテルニューオータニがありましたが、その建設期間はわずか17カ月、その間に1058もの客室を造らなければならないという非常に厳しい計画で工事が進められていました。そこで便器メーカーのTOTOが少しでも建設スピードを早めるため、トイレ、風呂、洗面所の3点ユニットを作ったのが始まりだそうです。
その後、都内マンションの建設ラッシュもあり、3点セットのユニットバスが普及したことから、ユニットバスといえばトイレ、風呂、洗面所であるという間違ったイメージが普及したと言われています。
「カロリーゼロ」のドリンクのカロリーは、決してゼロではない
ダイエットしている人や健康に気を使っている人は、ドリンクを買うときにカロリーゼロの商品を選ぶことが多いのではないでしょうか。カロリーゼロというだけあって、たくさん飲んでも大丈夫という意識でいるかもしれませんが、実はこれらのドリンク、本当にカロリーがないわけではありません。
コンビニなどで売られている飲み物は、栄養表示基準で100ミリリットルあたり5キロカロリー未満であるものは「カロリーゼロ」や「ノンカロリー」と表示してよいことになっています。これがペットボトル1本分、すなわち500ミリリットルだと、およそ24.9キロカロリー、砂糖に換算すると小さじ2杯分まで、ゼロカロリーとして表示できるということになります。
また、これらのドリンクには人工甘味料が使われています。人工甘味料は砂糖の数百倍の甘さを持っているため、これら低カロリードリンクには欠かせない原料となっています。したがって、飲んでいると知らないうちに食品添加物を摂取してしまいます。気をつけなければいけません。
提供元・QUIZ BANG
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