ラツィオ所属の日本代表MF鎌田大地は、3月31日開催のセリエA(イタリア1部)第30節ユベントス戦でスタメン出場。好パフォーマンスを発揮し、イゴール・トゥドール新監督から称賛を浴びる中、ここに来て今夏残留の可能性が浮上しているという。
鎌田は昨季までアイントラハト・フランクフルトで活躍していたが、昨年夏のラツィオ移籍後は出場機会が減少。マウリツィオ・サッリ監督のもとでリーグ戦10試合続けてベンチスタートとなっていたほか、今年1月のAFCアジアカップでは代表メンバーから落選。先月10日には「クラブに今季限りでの退団を申し出た」と現地で報じられていた。
しかし、鎌田の序列は監督交代により一変。先月18日にトゥドール監督が就任すると、国際Aマッチデー期間明けのユベントス戦で先発出場。中盤の一角で随所に光るプレーを見せると、新指揮官から「鎌田は重要な試合をこなした。我々の模範となる選手であり、とても賢いね」と称えられている。
イタリア紙『コリエレ・デッロ・スポルト』は3月31日に鎌田の去就を特集。「彼は今年6月末に満了を迎える契約を更新しないという決断を下していたが、トゥドール監督の就任により変わる可能性がある」とした上で、「指揮官は来季も鎌田をチームに残したいと考えている」と来季の構想に含まれている可能性を報道。選手側は今年5月末までに契約期間延長オプションを行使するか、クラブ側に伝えることになっているという。
ただ一方で、鎌田がサッリ監督のもとでプレーしていた時、現地メディアやファン・サポーターの批判に不満を抱いていたことは記憶に新しい。インターネット動画配信サービス『DAZN』で先月7日配信開始の『内田篤人のフットボール・タイム』では、MCの野村明弘アナウンサーが同選手のコメントを紹介。選手本人は一部メディアを通じて、以下のように反論したという。
「そもそも試合が終わるたびに『毎試合チャンスを作れていない。ゴールを奪えていない』というニュアンスで見られることが、まずおかしい。ラツィオではインサイドハーフを任せられているし、他の選手もゴールを奪えていない。そもそもゴールを取るという役割ではない。自分としては、チームとしての役割をしっかりやっている。ゴールを奪えていない、ゴールに絡めていないという見方だけに特化されるのはいかがなものか」