ランコ・ポポヴィッチ新監督のもと、FWアレクサンダル・チャヴリッチやMFラドミル・ミロサヴリェヴィッチらを獲得している鹿島アントラーズ。今月30日に明治安田J1リーグ第5節ジュビロ磐田戦を控える中、ブラジル1部サントスに所属するコロンビア代表FWアルフレッド・モレロスの獲得に興味を示していると、海外メディアが報じた。
現在27歳のモレロスは、身長177cmで右利きのストライカー。コロンビア国内クラブやフィンランド1部HJKヘルシンキを経て、2017年7月からレンジャーズでプレー。加入1年目にスコットランド1部リーグで2桁ゴールをマークしたほか、2020/21シーズンには主力選手としてリーグ優勝に貢献。しかし2022/23シーズンから序列低下が顕著に。昨年3月には、同クラブOBのクリス・ボイド氏から「セルティックで毎週欠かさず自分自身の役割を果たしている古橋亨梧とは全然違う」と批判を浴びると、9月にサントスへ完全移籍している。
サントスと2年契約を結んだモレロスだが、2023シーズン後半戦で筋肉系の怪我で棒に振ると、チームも創設以来初めて2部へ降格。今年2月5日のサンパウロ州選手権グアラニ戦で復帰すると、その後は同選手権8試合の出場で2ゴール1アシストをマーク。MFディエゴ・ピトゥカ(元鹿島)やMFジョアン・シミッチ(元名古屋グランパス、川崎フロンターレ)らとともに、チームを決勝進出へ導いている。
そんな中、ブラジルメディア『Bola Vip』は今月27日に「モレロスにJクラブからオファーが届いている。サントスは2019年2月にロシア1部クラスノダールからペルー代表MFクリスティアン・クエバを獲得したが、移籍金2000万レアル(約6億円)の支払いが完了していない。国際サッカー連盟(FIFA)から補強禁止処分を科される可能性があり、新たな問題を抱えている」とリポート。
翌日には「鹿島がモレロス獲得の条件を探るために、交渉を開始した。MLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)所属クラブもモレロスの獲得に動いている。彼は昨年、怪我によりほとんどプレーせず、太った」と報道。これによると、モレロスの月給は39万レアル(約1100万円)とチーム内最高額であるとのこと。この高額な給与が、控え要員に甘んじている現状に見合わないだけに、サントスは同選手の放出を望んでいるという。
昨年夏、当時鹿島でプレーしていたピトゥカの再獲得を一方的に公式発表したサントス。ファビオ・カリーレ監督を巡る問題で、V・ファーレン長崎から訴えられているだけに、サントスに対する日本のファン・サポーターの印象が良くないことは確かだ。