ザスパクサツ群馬
唯一の未勝利クラブ
開幕から2戦は決して悲観する状況ではなかったザスパクサツ群馬。第1節では鹿児島ユナイテッドに、第2節ではロアッソ熊本にどちらも1-1で引き分け着実に勝ち点を獲得した。
またルヴァン杯1stラウンド1回戦では、カテゴリーが異なるとはいえJ3のSC相模原に4-1の快勝。昨季11位と躍進したこともあり今期の期待も高まった。
しかし、そこからまさかのリーグ戦4連敗。決して勝利の可能性がなかったわけではない。第5節の横浜FC戦(0-1)では前半24分という早い時間帯に横浜から退場者が出たため、70分近く11人対10人という構図で数的有利な状況だった。第6節のファジアーノ岡山戦(1-2)では相手のオウンゴールによって先制に成功している。
ところが、結局いずれの試合でも勝ち点1さえ得られていない。何より心配なのが、今季の群馬は昨季のメンバーが数多くプレーしており、監督も継続していること。主力の流出を避け、堅守を作り上げた大槻毅監督が続投したにも関わらず勝利が遠い。昨季は42試合で44得点44失点だったのが、今季は6試合終了時点で4得点9失点。得失点ともにはっきりと悪化している。
試合内容は不調のチームによく見られる状態だ。失点したくないあまりDFラインが深く、ボールを奪っても距離感が良くないため上手く繋ぐことができない。結局は相手ボールとなり再び攻撃を許してしまっている。昨季の4-4-2から3-4-2-1へ変更するなど手を打っているが、現時点では成果が見えていない。チャンスの数でも相手に上回られ続けており苦しい試合が続いている。かといって、大型補強を実施できるわけでもなく、過密日程で指揮官を代えるという選択肢もないだろう。幸か不幸か、次節(第7節)の相手は同じく不調の徳島ヴォルティスだ。この状況を打破するためにも、リーグ戦で1つ勝利を挙げ自信を手にするしかない。