今月開催の北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦で、鈴木彩艶(シント=トロイデンVV:STVV)、大迫敬介(サンフレッチェ広島)、前川黛也(ヴィッセル神戸)とゴールキーパー3名が招集された日本代表。鈴木のスタメン起用を巡って賛否両論が飛び交う中、ここに来てGK高丘陽平(バンクーバー・ホワイトキャップス)の代表入りを望む声が噴出。森保一監督の選考基準も話題になっている。
現在28歳の高丘は、横浜FC、サガン鳥栖、横浜F・マリノスでプレー。2022シーズンにはJ1リーグ全試合で出場するなど、横浜FMのJ1優勝に大きく貢献している。そして昨年2月にバンクーバーへ完全移籍すると、海外挑戦1年目からレギュラーに定着。MLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)33試合スタメン出場で8度クリーンシート達成し、チームをプレーオフ進出へと導いていた。
今季もここまでリーグ戦全4試合フル出場と、正守護神として活躍している高丘だが、A代表入りの実績はなし。それでも韓国メディア『MKスポーツ』は昨年10月の時点で、鈴木ら日本代表GK陣について「国際Aマッチでの経験が不足している」と指摘。「高丘が代表に招集され、レギュラーを勝ち取るか関心が集まる」と綴るなど、元横浜FM所属GKの日本代表招集論を唱えていた。
AFCアジアカップやW杯予選・北朝鮮戦のGK陣についても「経験不足」との指摘が相次ぐ中、元アメリカンフットボール選手の河口正史氏は高丘の代表入りを期待している模様。今月25日にX(旧ツイッター)で同選手のプレー動画をアップすると、「MLSバンクーバーでプレーする高丘陽平選手、、動き出しが随分スムーズになったなぁと思ってたらやはり姿勢が素晴らしい、、でもまだまだ、代表に呼ばれてないから、、」と綴っている。
また、河口氏は「森保さんは小さいGKは呼ばないらしいが、、それも越えるしかない、呼んで貰えるまで進化するしかない、、」と、森保監督の選考基準にも言及。身長での比較だと、北朝鮮戦で代表入りした鈴木が190cm、大迫が188cm、前川が191cmであるのに対して、高丘は183cmとやや小柄だ。
なお、立命館大学出身の河口氏は、現役時代にアサヒビールシルバースターなどでプレーしていたほか、NFL(米プロフットボール)所属サンフランシスコ・49ersのキャンプにも参加。現役引退後は桜美林大学アメフト部のトレーナーを務めているほか、現在は都内でパーソナルトレーニングジムを経営。GK権田修一(清水エスパルス)をはじめ、多くのプロサッカー選手が河口氏経営のジムに通っている。
鈴木が北朝鮮戦でクリーンシートを達成したとはいえ、今もなお議論が盛んな「日本代表GK問題」。今年6月のW杯予選・シリア戦とミャンマー戦で、高丘をはじめ新戦力が割って入れるか注目が集まる。