西谷和希 写真:Getty Images

 徳島ヴォルティスは今月26日、かつて清水エスパルス、サガン鳥栖、ガンバ大阪、ファジアーノ岡山でプレーしていたブラジル人FWチアゴ・アウベスの獲得を公式発表した。一方で、MF西谷和希は吉田達磨監督とも解釈可能なSNS投稿で話題に。直近数試合のリーグ戦でベンチ外であるだけに、吉田監督解任論が熱を帯びているほか、同選手が移籍する可能性を心配する声も挙がっている。

 昨季途中までリカルド・ロドリゲス、ダニエル・ポヤトス(現ガンバ大阪監督)、ベニャート・ラバインと、スペイン人監督のもとでポゼッションサッカーを培ってきた徳島。しかし昨年8月、成績不振によりラバイン監督を解任すると、元ヴァンフォーレ甲府指揮官の吉田氏を招へいしている。

 その吉田監督のもとで臨んだ今季は、ここまでJ2リーグ6試合で1勝1分4敗とスタートダッシュに失敗。第3節ブラウブリッツ秋田戦で、選手に対して試合途中で「全部蹴れ」と指示を出したことが議論の対象となったほか、YBCルヴァンカップ1回戦でもAC長野パルセイロ相手に1-5と敗れている。

 秋田戦でベンチ外だった西谷は、14日にインスタグラムを更新。「ヴォルティス本来のスタイルを取り戻すことが勝つための道しるべになります。ヴォルティスのスタイルこそが最高で最強です。自信を持って堂々と言えます。必ず取り戻します。そのためにも自分のできることを全力でやり続けます」とファン・サポーターに誓ったが、一部から「取り戻すという言葉が、明らかに監督批判になる」「西谷のコメントは監督批判にも取られかねない選手としてはギリギリのコメント」といった声が。同選手は第4節の水戸ホーリーホック戦以降も、3試合続けてメンバー外となっている。

 そんな中、徳島はJリーグの第1登録期間(移籍ウィンドウ)最終日の前日にチアゴ・アウベスを獲得。西谷が左サイドやトップ下などでプレーしているだけに、「なぜ吉田監督は西谷を使わないのか?」「西谷は3/27ギリギリで移籍か?」「西谷が移籍するよりも、吉田監督を解任すべき」といった声が。攻撃陣を補強に踏み切っただけに、吉田監督の進退にくわえて西谷の去就にも注目が集まっている。

 今月24日の第6節ベガルタ仙台戦では、シュート12本を放ちながらも0-0の引き分けに終わった徳島。西谷と吉田監督の関係性がクローズアップされる中、クラブ幹部の手腕が問われている。