横浜フリューゲルス、京都パープルサンガ(現京都サンガ)、ガンバ大阪、ジュビロ磐田でプレーした遠藤保仁氏(現G大阪コーチ)は、昨季限りで現役引退。今月25日放送の『KICK OFF! KANSAI』(毎日放送)で引退理由を語るとともに、酷暑下のプレーにおける危険性を主張。ネット上では、Jリーグ秋春制に関する議論が再燃している。
2026年からの秋春制移行が正式決定しているJリーグ。降雪地域にホームスタジアムを構えるクラブやファン・サポーターから否定的な意見も挙がっていたが、同時に夏場のプレーに関する議論も盛んに。元日本代表DF吉田麻也(MLSロサンゼルス・ギャラクシー)は昨年、内田篤人氏とJリーグ秋春制移行に関して意見を交わす際に「この暑さで試合をするのは、もはや生命の危機を感じる。無理。サッカー面で言うと、パフォーマンスがとか強度がとか言うけど、シンプルに危ない。これは雪とか以前の問題」と語っていた。
この気候変動は、サッカー選手のキャリアにも影響を与えている。20年以上にわたりJリーグの舞台でプレーしてきた遠藤氏は、引退を決めた理由として「現代サッカーに嫌気が差した」「指導者を目指そうと思った」と語ったほか、「モチベーションがなくなったというわけではなく、熱いっていう。マジで命の危険があるなって思った。40歳以上で、40度近い中で若い選手と(プレーする)。無理やろうみたいな」と、夏に猛暑日が続出している異常気象に言及した。
この遠藤氏のコメントは、X(旧ツイッター)でも話題に。「秋春制反対派は一回これ見ろ」「秋春制移行は正解なのでは」といった声が挙がる一方で、「東北勢の気持ちも考えてほしい」「雪国住んだら、秋春制に賛成できるかな?」といった否定的な意見も噴出。「実際は8月とまあ暑い時期開始だけどね。春秋制でも秋春制でもないんよ」と、秋春制のシーズン開始時期に対する疑問も湧き起こっている。
Jリーグ秋春制移行については、日本代表OBの前園真聖氏も熱視線を送っている。同氏は今年1月17日に自身のYouTubeチャンネル『おじさんだけど、遊んでもいいですか?』を更新。「雪のこともあるけど、Jリーグの中では夏のパフォーマンスがすごく落ちていることが問題で、そのようなデータがあったみたい。強いチームが急失速するというようなこともあって、少し(リーグ戦の開催時期を)ずらすとは言っている。ただ8月も暑い」と、秋春制のメリットを強調していた。