札幌ドーム 写真:Getty Images

 北海道コンサドーレ札幌は今季、GK菅野孝憲やGK高木駿など怪我人が相次ぐ中、明治安田J1リーグで最下位に低迷。Y.S.C.C.横浜からGK児玉潤を完全移籍により獲得した中、高額なホームゲーム開催費もあり、収益が少ないと話題に。プロ野球・北海道日本ハムファイターズのエスコンフィールド北海道(北広島市)移転に伴い巨額赤字を抱えている札幌ドームにも、再び注目が集まっている。

 札幌は沖縄キャンプ中に複数の負傷離脱者を抱えると、今季開幕から4試合で1分3敗とスタートダッシュに失敗。今月16日開催の第4節町田ゼルビア戦では、53分にU23日本代表FW藤尾翔太のゴールで先制を許すと、66分にはDFイブラヒム・ドレシェヴィッチのシュートから失点。85分に高卒1年目のMF原康介が今季初ゴールを挙げるも、あと一歩及ばなかった。

 昨季オフにMFルーカス・フェルナンデスやDF田中駿汰らを放出した一方で、外国人選手を獲得しなかった札幌。今月19日には、X(旧ツイッター)上でJ1所属クラブ(2022年度)の損益計算書が拡散されているが、ホームゲーム開催費がJ1最多の5億400万円であるのに対して、入場料収入が6億3000万円にとどまっていることが議論の対象となっている。

 この話題には、札幌のリレーションシップパートナーである『株式会社ボランチ』の松重宏和代表取締役も反応。「みなさん仰ってる通り、ホーム開催費も高いのだけど、その他売上原価が他チームと比較すると高いのが気になる…」と、売上原価が35億7600万円にものぼっている点を指摘。

 「物販が売上に対して原価かかり過ぎなのも。。パーツパーツで見ると頑張ってる気もするんだけど、所々ガバガバの大穴があってこの数字になっちゃってる感じがする…」とした上で、「人材不足かなあ…」とクラブの抱えている問題を推察している。

 試合開催時の使用料が高額であることでも知られている札幌ドーム。札幌市議会議員の成田祐樹氏が「現在の稼働状況だと予定のマイナス3億円より下方修正して4億円前後かなと。資金残があるので税投入はしばらく無いです」と説明するなど、赤字額が膨れ上がっていることで話題を呼ぶ中、コンサドーレも財政面で大きな問題を抱えている。