1年の締めくくりとなる12月は、一人旅にもってこいなシーズンではないでしょうか。一人旅に出れば、日常を離れ、内省に耽る時間を確保することができます。
そこで今回は、冬の奥飛騨温泉郷・栃尾(とちお)温泉の「民宿 富久(とく)の湯」での宿泊体験をご紹介!
心ゆくまで温泉に浸かり、美味しいご飯をいただいて、白銀の景色に感動する旅を通じて心機一転、新たな一年に向けて英気を養うことができました。
冬の奥飛騨に泊まる一人旅
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岐阜県の北東部、3,000m級の北アルプス(飛騨山脈)の麓に位置する奥飛騨温泉郷。夏は観光客やアルピニストで賑わう山岳リゾートですが、冬は静かな秘湯の趣へと変わるのが魅力と言えるでしょう。
雪景色の中、ゆったりと温泉に浸かれば、日常の些細なことなどすっかり忘れてしまいます。
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そして、そんな極楽の温泉旅の道中に、日本の屋根・北アルプスの絶景に出会えるのもポイント。岩壁と雪の織りなす山岳風景は、果てしなく美しいです。
一人旅がしたくなったとき、防寒着とカメラを必ず持って、よく冬の奥飛騨温泉郷を訪れています。
一人旅に嬉しいコスパ抜群の温泉民宿
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素晴らしいお宿が多い奥飛騨温泉郷ですが、一人旅にイチオシなのが「民宿 富久(とく)の湯」。奥飛騨でも少しマイナーな栃尾(とちお)温泉にある民宿です。
なんと言ってもありがたいのが、1名予約が可能ということ。そして料金も1泊2食付き7,920円とリーズナブルかつ、通年同一料金なのです。なんと暖房の追加料金もかかりません!
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お部屋はこじんまりとした和室ですが、一人であれば十分すぎるほど。都会のマンション暮らしだと懐かしい畳のお部屋は、なんだか実家に帰ってきたような安心感があります。
一人旅ではワーケーションも楽しみの1つだったりします。温泉や夕食までの隙間時間や夜遅くの時間までパソコンで仕事をしていました。まさに年末の仕事納めです。
源泉掛け流しの温泉でリフレッシュ
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「民宿 富久(とく)の湯」の温泉は内湯のみ。しかし、徒歩圏内に共同露天風呂の「荒神の湯」があり、露天風呂代わりに楽しむことが可能です。
シンプルな内湯ですが、浴槽はゆったりとしており、お湯がオーバーフローしています。無色透明のさっぱりとしたお湯ですが、身体を芯から温めてくれ、効能を感じるお湯です。浸かるとともに思わず吐息が漏れてしまいます。
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荒神の湯はこちら。岩造りの露天風呂の周囲には、奥飛騨の美しい雪景色が広がります。日によっては少しぬるい日もありますが、それはそれで長湯できるので一興です。
このお湯に入りながら「今年もなんだかんだ良い1年を過ごせたなぁ〜...」と振り返りつつ、来年の抱負を1つ1つ整理していました。
飛騨牛も!お腹いっぱいになる豪華なご飯
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飛騨牛もいただける「民宿 富久(とく)の湯」夕食。リーズナブルな宿泊料金からは考えられないほど、豪華な内容になっています。ちなみに写真は飛騨牛2倍の増量プランです。
全12品+ご飯になっており、ボリュームも抜群!とろとろの茶碗蒸しや味付けの絶妙な佃煮、飛騨そばなど、美味しい手料理の数々に大満足でした。
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中でも飛騨地方に来たからこその贅沢・飛騨牛。繊維の細かな赤身から、甘い脂が溶け出す美味しさは、一度いただいたら忘れられません。ご飯を何度もおかわりしながら、極上のお肉を堪能しました。
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そして翌朝には、飛騨の郷土料理「朴葉味噌」が付いた、1日の活力をチャージできる最高の朝食を。ご飯のおともも満載で、思わず食べ過ぎてしまいました。
華やかさはないものの、シンプルに素晴らしい温泉とお料理。一人旅に嬉しい二大ポイントですね。
北アルプスの絶景を求めて写真旅
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実は冬だからこそ見られる絶景も多い奥飛騨温泉郷。毎年クリスマス前から3月まで、雪景色のライトアップが実施されています。
こちらは栃尾温泉の「洞谷雪桜ライトアップ」。その一角だけ季節が過ぎ、どこか満開の桜を思わせる幻想的な光景が広がります。
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続いて福地温泉の「青だるライトアップ」。福地温泉山奥の福地壁にできる氷柱を「青だる」と呼ぶのですが、その青く垂れ下がる様子を温泉街の一角に再現しているのです。
暗闇に浮かび上がる氷の造形作品は、思わず息を呑む美しさを備えています。
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翌朝には随一の観光スポット・新穂高ロープウェイへ。展望台に到着すると、西穂高岳や槍ヶ岳の雄大な山並みが広がります。
荒々しい山肌となめらかな雪面が織りなす、冬季限定の荘厳な山の佇まいに思わず息を呑んでしまいました。
いかがでしたでしょうか。夏にはない魅力をもつ冬の奥飛騨温泉郷。今回は年末の一人旅という文脈でご紹介しました。雪でアクセスの難易度は少し上がりますが、ぜひ思い切って訪れてみてください。
民宿 富久の湯
住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷栃尾266-5
TEL :0578-89-2829
料金:1泊2食付き7,920円
文・写真・土庄雄平/提供元・たびこふれ
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