日本代表GK鈴木彩艶(シント=トロイデンVV:STVV)は、今月21日開催の北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦でフル出場。クリーンシート達成で勝利に貢献したが、同選手の市場価値が上昇した模様。ステップアップ移籍の可能性も報じられている。
浦和レッズ時代にGK西川周作からレギュラーを奪えず、昨年夏にSTVVへ期限付き移籍した鈴木。マンチェスター・ユナイテッドからのオファーを拒否して出場機会を優先したことで注目を集めた後、STVVではGKシュミット・ダニエルから正守護神の座を奪取。パリ五輪世代の有望株として期待されていた。
しかし今年開催のAFCアジアカップでは、全5試合で失点。パンチングやセットプレーでのポジショニング等で、日本代表OB田中マルクス闘莉王氏ら一部識者から厳しい指摘を受けたほか、A代表キャップ数の少なさから「経験不足」と批判を浴びていた。
北朝鮮戦ではシュート6本、枠内シュート3本を浴びる中で無失点にまとめた鈴木。ドイツ発の移籍専門サイト『トランスファーマルクト』によると、同選手の市場価値は昨年12月の時点で100万ユーロ(約1億6000万円)だったが、今月22日更新分で200万ユーロ(約3億3000万円)と倍増。ベルギーメディア『Voetbal』は、鈴木やMF伊藤涼太郎など一部のSTVV所属選手の市場価値上昇を伝えた上で、「STVVの移籍金収入が増える見込みだ」と伝えている。
アジアカップ開催期間中に浦和からSTVVへの完全移籍した鈴木だが、ベルギーメディア『Voetbal』が今年1月に「彼がわずか1年でSTVVを離れる可能性は十分にある。すでにベルギー国外クラブから関心を寄せられている」と、ステップアップ移籍の可能性を報じている。
なお、北朝鮮戦の日本代表GK陣では、GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)の市場価値が140万ユーロ(約2億3000万円)であるほか、GK前川黛也(ヴィッセル神戸)は60万ユーロ(約9800万円)となっている。国際舞台で批判を浴びている鈴木だが、今後さらなる成長が期待される。