林大地(サガン鳥栖在籍時) 写真:Getty Images

 ドイツ2部ニュルンベルク所属の東京五輪U24日本代表FW林大地は、サガン鳥栖でプロデビュー。ニュルンベルク退団報道も飛び交う中、大阪体育大学から鳥栖へ加入した過去を振り返っているが、湘南ベルマーレからのオファーを断っていたという。

 林はガンバ大阪の下部組織、履正社高校、大阪体育大学を経て、2019年8月に翌2020シーズンからの鳥栖加入が内定。プロ1年目からJ1リーグで9ゴールをマークすると、2021年夏に東京五輪の舞台でプレーしたほか、鳥栖からベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)へ完全移籍している。

 現在、STVVからニュルンベルクへ期限付き移籍中の林は、MF本田圭佑(無所属)公認のサッカー系YouTuberであるマキヒカさんと対談。今月24日にマキヒカさんの公式YouTubeチャンネルで対談の様子が公開されているが、同選手は鳥栖入団を決断するに至るまでの経緯について、以下のように語っている。

 「大学3年生が終わる時には(スカウトから)声がかかった。鳥栖と湘南がオファーくれたけど、結果的に鳥栖の方が最初に練習会へ行って。一番最初にオファーをくれたクラブに必ず行こうと決めていた。鳥栖は練習会3日目(最終日)が終わった時に『すぐにオファー出すから』と言ってくれた。(オファーのタイミングが)鳥栖の方が早かったので、鳥栖に行こうと決めた」

 また、林は「(以前から)練習会に来てほしいと言われていたけど、(第30回ユニバーシアード競技大会への参加や)学校とかもあったので、なかなか行けなかった」と語るなど、鳥栖の練習会に参加したタイミングが大学4年生の夏前までずれ込んだことを告白。

 「自分のストロングポイントであるボールを背負ってのプレーや、ゴール前で力強く進んで行く部分は、できるな(通用するな)という感覚はあった。僕の考えとして、大学生は即戦力なので、プロ相手に自分の実力を示せないとこの先はやっていけないと思っていた」

 「すべてが通用したわけでないが、通用した部分もあったので、もっと突き詰めていけば、この舞台(プロの世界)でも結果を出せるという感触はあった」と鳥栖の練習会で一定の手応えを掴んだことを明かした一方、湘南の練習会に参加した時の感触については「全然調子が良くなかった。自分のプレーを見せる、発揮する場面が少なくて、あまりやり切った感触がなかった」と語っている。

 なお、林はニュルンベルクの一員として2023/24シーズンを迎えたものの、昨年9月にアキレス腱を痛めて戦線離脱。昨年10月の復帰以降はリーグ戦8試合出場で2ゴールをマークもほぼ全試合で途中出場。序列低下が顕著である中、今年1月末に再びアキレス腱を負傷している。

 またドイツメディア『in Franken』は今月7日、林の去就について「彼は怪我の影響もあり、ニュルンベルクではまだブレイクしていない。ドイツ2部で13試合に出場しているが、つねに途中出場か途中交代だ。2ゴール2アシストをマークしているが、彼とニュルンベルクの関係が来季以降も続くか不透明だ」と今夏退団の可能性を伝えている。