既成の日本ブランドの靴が合わないと、感じる人には朗報だ。奈良の7社の革靴メーカーが紳士靴用木型「奈良木型」を共同開発。この木型を使った幅広いフィットの靴を発売する。

足の幅が細い人はもちろん、幅広の足の人も「奈良木型」を使った靴を試してみてはどうだろう。

多くの靴が幅広の足向けにつくられている日本

かつて、日本人の足は甲高幅広と言われ、今でも多くの靴が幅広の足向けにつくられている。しかし、現在では甲が低く細い足を持つ人も増え、日本皮革産業連合会の最新の足形調査では、44歳以下の男性の半数は、やや細めの足(JIS規格のウィズ E以下)を持っている。

日本人に快適なフィットを提供

こうした現在の消費者にしっかりとフィットする革靴をつくるため、奈良の7社の革靴メーカー(※)が共同で紳士靴用木型「奈良木型」を開発しました。「奈良木型」は、12のサイズと2種類の足幅を持ち、薄く細い足から甲高、幅広の足まで幅広い足形を持つ日本人に快適なフィットを提供する靴をつくることができる。

さらに同木型は最新の足形調査で明らかになった、以前より「薄い」現在の日本人の足形傾向を考慮し、指先あたりに幅のゆとりを持たせながらも甲の前部を低くするなど、フィット感を高めつつ快適に履ける靴をつくるべく設計された。

複数のメーカーが木型を共同開発するのは異例

木型は靴の形を作るのに必要不可欠な道具だが、複数のメーカーが木型を共同開発するのは異例のこと。一枚革がやさしく足を包み込む履き心地の奈良の革靴ブランド「KOTOKA(コトカ)」を共同で開発・運営する奈良の7社の革靴メーカーが、今回、同木型を共同開発し、各社にてそれを使った靴を製造、販売する。

12のサイズと2種類の足幅

まずは奈良の7社のうち、3社より、「奈良木型の靴として」ビジネスにも、カジュアルにも履ける紳士靴が、3月~5月に発売される。その全てが23.5~29cmまでの12のサイズと2種類の足幅(JIS規格 D、EE)の、さまざまなサイズと足形を持つ日本のユーザーにしっかりとフィットする快適な履き心地の革靴を用意している。

なお、詳細は「奈良の靴」公式ホームページ・奈良木型の靴ページで確認できる。

「奈良木型」を使用した、日本のユーザーにしっかりとフィットする快適な履き心地の革靴をチェックして欲しい。

(角谷良平)

(※)7社の革靴メーカーは、奈良県大和郡山市の、オリエンタルシューズ、北嶋製靴工業所、シャミー、セランド、出原製靴(エンパイヤシューズ)、トローベルシューズ、東浦秀次商店