ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官と争った民事裁判で、トランプ氏が命じられた罰金の支払い期限があと２日と迫った。
トランプ氏は判決の執行を止めるために、この日までに約4.5億ドルの現金または全額のボンド（保証）を差し入れなければならないとされるが、トランプ氏側は19日に法廷に提出した文書で、保証会社30社から拒否されたとして、全額をカバーするのは「事実上不可能」と主張した。
支払いを怠った場合、ジェームズ司法長官がトランプ氏の資産の差し押さえを開始する可能性が取り沙汰されている。専門家はワシントンポスト紙に、差し押さえるとすればニューヨークの財産から始めるだろうと指摘している。ただし、トランプ氏は控訴中の支払金の減額を求めており、その最終決着がつくまでは待つだろうとの観測もある。
トランプタワー
1983年にオープンした５番街にあるトランプ氏のシンボル的存在の58階建てのビル。トランプ氏が所有しているのはトリプレックスのペントハウスで、大統領に就任するまで暮らしていた。2016年に大統領選に当選して間もなく、安倍総理が訪問し約1時間30分にわたる会談を行なった。
判決文書によると、少なくとも2012年から実際よりも3倍近い床面積をもとに資産評価を行なったとされる。これに加えてトランプ・オーガニゼーションが小売や商業スペースを所有している。フォーブスは、資産価値は1.58億ドルで、負債1億ドルを差し引いた価値を5,800万ドルと推定している。住所：725 5th Ave, New York, NY 10022
40 Wall Street
金融街でジェームズ司法長官の事務所の目と鼻の先にある72階建ての高層ビル。ジェームズ氏は2月にテレビの取材に、トランプ氏が支払いを怠った場合、トランプ氏の資産を差し押さえる可能性を示唆し、「私は毎日40 Wall Streetを見つめている」と語っていた。トランプ氏はビルを所有しておらず、2059年まで借地権を保有している。フォーブスの推定ではその資産価値は2.05億ドルで、負債1.25億ドルを差し引いた価値は8,000万ドルとしている。住所：40 Wall St, New York, NY 10005
