サウロ・ミネイロ 写真:Getty Images

 横浜FCは昨年7月、ブラジル人FWサウロ・ミネイロをブラジル2部セアラーSCへ完全移籍により放出。しかし、移籍決定から9ヶ月が経過した今もなお、移籍金が支払われていない模様。この問題により、セアラーSCは国際サッカー連盟(FIFA)から補強禁止処分を科されたという。

 現在26歳のサウロ・ミネイロは、2021年7月にセアラーSCから横浜FCへ完全移籍。来日1年目の2021シーズンに、J1リーグ11試合の出場で4ゴールを挙げると、翌2022シーズンはJ2リーグ19試合の出場で4得点。しかし、2022年10月に右アキレス腱を断裂して長期離脱。昨年4月のYBCルヴァンカップ・名古屋グランパス戦で復帰したものの、J1リーグで1試合のスタメン出場にとどまり、シーズン途中で横浜FCを退団。ブラジルメディア『グローボ』は、同選手の移籍金が60万ドル(当時約8400万円)だと報じていた。

 そのサウロ・ミネイロの移籍金を巡って、ブラジルメディア『ディアリオ・ド・ノルデステ』は今月21日に「セアラーSCはサウロ・ミネイロの獲得における移籍金の支払いが遅延している。横浜FCがFIFAに提訴した」とリポート。FIFAはセアラーSCに対して、今年7月10日から9月2日までの移籍ウィンドウにおける選手登録を禁じたという。

 ただ、セアラーSCは21日に声明を発表。サウロ・ミネイロの移籍金を巡る問題で横浜FCと協議を行っていることを明かした上で、「問題は今後数週間以内に解決される見通しだ」とし、今年夏の補強に影響がないことを強調したという。

 なお、『ディアリオ・ド・ノルデステ』が報じたところによると、横浜FCがサウロ・ミネイロの獲得により、セアラーSCに支払った移籍金額は150万ドル(当時約1億6000万円)とのこと。同選手を半値以下でセアラーSCへ放出したとみられる。

 元ブラジル代表のジョーを巡る名古屋グランパスとコリンチャンスの訴訟問題、ファビオ・カリーレ監督を巡るV・ファーレン長崎とサントスの法廷闘争につづき、Jクラブとブラジル国内クラブの間で再び問題が発生している。