日本代表DF長友佑都(FC東京)は、今月21日開催の北中米W杯アジア2次予選の北朝鮮戦で出番なし。同選手の招集に代表OB田中マルクス闘莉王氏ら一部識者から疑問の声が挙がる中、内田篤人氏が森保一監督の意図を考察している。
セリエA(イタリア1部)の強豪インテルやトルコ1部ガラタサライなど、欧州でのプレー経験が豊富な長友。日本代表では内田氏とともにチームをけん引し、2010年の南アフリカ開催から4大会つづけてW杯本大会の舞台に。2022年のカタールW杯終了後はしばらく代表から遠ざかっていたものの、左サイドバックを主戦場とするDF中山雄太(ハダースフィールド・タウンFC)の負傷もあり、北朝鮮戦で招集された。
この長友の代表メンバー入りを巡っては、闘莉王氏が「長友が大好きだし仲も良いけど、俺だったら呼ばない。年齢の問題ではなく、去年からあまり調子が上がっていない」とバッサリ。一方で、北朝鮮という対戦相手を考慮した上で「経験豊富なベテラン選手が必要だから、長友の招集は正解」という意見も挙がっている。
そんな中、インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月21日配信開始の『内田篤人のフットボール・タイム』では、北朝鮮戦の日本代表メンバーに関して内田氏が持論を展開。野村明弘アナウンサーが「(長友みたいな)経験豊富な選手がメンバーに入ることによって、若い選手たちに刺激があるでしょうから」と感想を述べると、内田氏は以下のようなコメントを残している。
「(チーム全体が)うまくいかなかった時の責任、批判の受け方。『長友さんが全部受けてくれたら、若い選手伸び伸びやれる』というのが、俺の中ではある。若い選手って何か言われたり、チームがうまくいかなかった時に注目が集まる。それが可哀想だなと思うし、あの人は『それ(批判)がガソリン』と言っていたから。長友さんみたいな人がいれば、みんな引き連れて高いレベルを目指す集団になると思う。もちろん、呼ぶからには長友さんもそういう役目ではなく、プレーして活躍してほしいなと思う。試合に出れば活躍するからね。ちゃんと仕事するから、凄いと思う」
かつて長友とともに国際大会に臨んでいた自身の経験を踏まえて、ピッチ内外における同選手の影響力を説いた内田氏。若手選手の成長という観点でも、長友の代表入りは大きな意味を持ちそうだ。