ゼ・リカルド監督 写真:Getty Images

 かつて清水エスパルスを率いていたゼ・リカルド氏に、タイ1部ブリーラム・ユナイテッド監督就任の可能性が浮上。石井正忠氏(現タイ代表監督)の後任として率いていたアーサー・パパス氏(元横浜F・マリノスコーチ)がブリーラムの監督を辞任したと報じられている。

 ゼ・リカルド氏は2022年6月、ヴァスコ・ダ・ガマの指揮官を辞任して清水の監督に就任。MFヤゴ・ピカチュウやMF乾貴士など即戦力を擁したにもかかわらず、来日1年目の2022シーズンにJ2降格という結果に終わると、翌2023シーズンはJ2開幕から7戦未勝利。昨年4月に清水監督を解任された。

 清水監督解任後は、半年間の無所属期間を経て、昨年9月にブラジル1部クルゼイロの監督に就任。しかしクルゼイロでも3勝2分5敗と結果を残せず。クラブが2部降格圏に沈む中、昨年11月に解任されると、今年1月にブラジル2部ゴイアスの監督に就任している。

 ゴイアスと1年契約を結んだゼ・リカルドだが、ブラジルの移籍市場に精通するヴェネ・カサグランデ記者は20日に「ゼ・リカルドのもとに、ブリーラムからオファーが届いている。彼はオファーを受け入れるかどうか、まだ決めていない」と伝えている。

 ブリーラムは2022/23シーズンまで、石井監督のもと2シーズン続けてタイ国内3冠を達成。横浜FM時代にアンジェ・ポステコグルー監督の右腕を務め、鹿児島ユナイテッドFCを率いた経験を持つパパス氏が、2023/24シーズンからチームを率いている。

 同クラブは今季もここまでタイ1部リーグ首位を走っているが、タイメディア『サイアムスポーツ』は20日に「パパス監督がブリーラムを去る。」と報道。先月28日のタイFAカップ戦ラウンド16で敗れたことにより、3シーズン連続となるタイ国内3冠の可能性が消滅したことを、監督交代の背景に挙げている。

 タイ代表DFティーラトン・ブンマタン(元横浜FM)やDFキム・ミンヒョク(元サガン鳥栖)、フィリピン代表DFタビナス・ジェファーソン(元水戸ホーリーホック)らを擁するブリーラム。リーグ優勝の可能性がある中で、突然の監督交代報道がタイ国内で話題を呼んでいる。