かつて槙野智章氏や内田篤人氏らとともに、日本代表の一員としてFIFAワールドカップに参戦したMF本田圭佑(無所属)。2022年のカタールW杯では、インターネットテレビ局『ABEMA』での解説で人気を博していた。しかし北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦を前に、代表OBの城彰二氏は本田が今のスタイルのまま地上波のサッカー中継で解説するのは難しいと主張している。
かつてセリエAの強豪ミランでプレーしていた本田は、2010年の南アフリカ開催から3大会つづけてW杯の舞台でゴールをマーク。2021年11月のリトアニア1部FKスードゥヴァ退団以降フリーの身である中、カタールW杯には槙野氏とともに解説者として現地へ。決勝戦で前半アディショナルタイム7分という表示に「7分!?」と絶叫するなど、数々の名言を残していた。
カタールW杯以降の代表戦でも、X(旧ツイッター)での投稿により注目を集めている本田。サッカーファンの間では、同選手の解説を待ち望む声も挙がっているが、代表戦をはじめ地上波のサッカー中継には出演していない。
そんな中、全国高校サッカー選手権大会中継をはじめ、日本テレビ系を中心に地上波のサッカー中継に出演している城氏は、今月5日に自身のYouTubeチャンネル『JOチャンネル』を更新。ネット配信と地上波中継におけるサッカー番組の違いについて、以下のように述べている。
「DAZNをはじめ有料放送は、本田圭佑のようにワッと色々なことを言っても全然成立する。だけどあれをやるとなると、民放だと呼ばれない。あれだけバズッて面白いとなるけど。民放には民放なりの放送倫理がある」
地上波における代表戦の中継では、松木安太郎氏の“居酒屋解説”がファンの間で反響を呼んでいる。同氏はテレビ朝日系の中継に度々出演しているが、徹底的に日本代表を全力応援。「ファウルじゃないだろ」などと、判定に対する苦言でもファンの関心を引きつけている。
そんな松木さんについて、城氏は「(民放で解説する時は)あえて我慢している。応援のような形で皆さんを引き連れて、一緒にグっと入り込ませようとしてやっている。あれは普段の姿ではない。逆にものすごく狙っている」と私見を披露。地上波中継を見るファン層に合わせたスタイルであることを強調した。