森保一監督 写真:Getty Images

 AFCアジアカップでベスト8という結果に終わったサッカー日本代表「森保ジャパン」。今月21日の北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦を前に、ジュビロ磐田・日本代表OB福西崇史氏が、森保一監督の采配や選手への信頼に注文を付けた。

 福西氏は2月16日、代表OBの前園真聖氏と対談。その様子は北朝鮮戦前日の今月20日に前園氏の公式YouTubeチャンネル『おじさんだけど、遊んでもいいですか?』で公開されている。

 この対談では、アジアカップにおける森保監督の采配が話題に。両者ともに指揮官の印象について、現役時代を振り返りながら「優しい」「自分の意見を押し付けることはない」「芯が強い人」などと語る。

 そして前園氏が「(イラン戦のように)難しい試合における森保監督の判断はどう映った?」と質問すると、福西氏は「結果論ではある」と前置きした上で、「(イラン戦で)板倉滉を交代させた方が良かった。守田英正と遠藤航がうまくいかない時に、佐野海舟を入れても良かった」と私見を披露。

 「信頼している選手を使い続ける部分はあった」と、森保采配の長所を述べつつも、「交代のタイミングが遅れた」とコメント。これに対して、前園氏は「イラン戦で様々な判断が出てきたかなと。ある程度決めている部分、ぶれない部分だけだと難しい時に、違うオプションが必要になってくる」と、指揮官の改善点を指摘している。

 また福西氏は、森保ジャパンが「W杯優勝」を最大目標に掲げていることにも言及。中東勢や東南アジア勢の台頭やサッカー選手育成強化の国策に触れた上で、「世界世界とは言われているけど、アジアの足元もしっかりと研究しないと救われる可能性がある」と警鐘。イラクやイラン相手に敗れたこともあり、「まんまとはめられた」とアジアカップでの戦いぶりを総括している。

 以前から「ボトムアップ型のチーム作り」と話題になっている森保ジャパン。森保監督は今年1月24日のアジアカップ・インドネシア戦を前に「何でもかんでも自由でやっているわけではない」と一部否定していたが、選手に対する信頼が裏目に出たことは確かだ。