町田ゼルビア 写真:Getty Images

 黒田剛監督率いる町田ゼルビアは、今月16日開催の明治安田J1リーグ第4節北海道コンサドーレ札幌戦で、U23日本代表FW藤尾翔太やDFイブラヒム・ドレシェヴィッチのゴールにより2-1で勝利。J1首位に立つ中、同クラブのタックルやファウル、時間稼ぎなどが海外でも話題になっている。

 町田は2022シーズン終了後、青森山田高校サッカー部から黒田監督を引き抜くと、昨季にクラブ史上初となるJ2優勝、J1昇格を達成。今季は開幕戦でガンバ大阪相手に1-1で引き分けたものの、第2節名古屋グランパス戦から3連勝。FWオ・セフンをターゲットとしたロングボール、DF鈴木準弥によるロングスロー、プレー強度の高さを武器とする中、開幕ダッシュを決めている。

 ただ、町田のプレースタイルを巡っては、今もなお賛否両論が噴出。先月24日開催のG大阪戦では、GK谷晃生が遅延行為によりイエローカードを受けるなど、物議を醸していた。

 そんな中、ブラジルメディア『グローボ』は「“日本で最も嫌われているクラブ”の町田がJ1首位に立つ」という見出しのもと、同クラブのプレースタイルについて以下のように綴っている。

 「町田は高校サッカー出身の黒田監督による“アンチフットボール”の乱用で物議を醸している。カウンター攻撃、セットプレー、ロングスローに頼る守備的なスタイルに加えて、時間稼ぎなど悪意のあるチームである。即ち、典型的なJクラブや日本代表のサッカースタイルとは正反対だ」

 「対戦相手のファン・サポーターは、町田の“アンチフットボール”に不満を抱いている。しかし町田にとっては、結果が全てである。黒田監督が日本サッカー界を震撼させているのは事実だ」

 代表ウィーク明けの今月30日に、ホームにサガン鳥栖を迎え撃つ町田。従来のJ1クラブや日本代表とは真逆のスタイルを貫く中、どのクラブが町田の快進撃を止めるのか注目が集まる。