ヴィッセル神戸は今月16日開催の明治安田J1リーグ第4節で、サンフレッチェ広島相手に0-0と引き分け。同クラブの三木谷浩史会長が「サポーターへの提案」として、Jリーグのブーイング文化に言及。元日本代表MF山口蛍の過去発言にも注目が集まっている。
三木谷会長は18日深夜にX(旧ツイッター)を更新。「神戸のサポーターへ提案があります」と切り出すと、「みんなどう思ってるか。知らないけど、Vissel Kobeではブーインやめない。相手も必死、うちも必死。その中で相手に対するリスペクトも、大切だと思う。そんな甘い夢を僕は見ています」(原文ママ)と投稿。
ブーイングを止める、止めないの判断がつかないと主旨の投稿に対して「ま、提案かな」と反応した上で、「つねにあいてにたいするリスペクトを忘れず、味方を鼓舞する。神戸はそういう事ができる可能性があるクラブだと思っています。国際的に様々なものを受け入れ、日本を代表するクラブになり、日本の新しい象徴となりましょう」とファン・サポーターに呼びかけ。「ブーイングはカッコ悪い」と、Jリーグの風習に苦言を呈した。
ただ、「ブーイングはカッコ悪い」という言葉を巡って、賛否両論が噴出。「素晴らしいですね」「三木谷会長の意見に賛同!」「確かに、恥ずかしさを感じるブーイングが多い」といった声がある一方で、「ブーイングは時には12番目の選手の声でもある」「かっこ悪いの一言で片付けるのは雑」「サポーターへのリスペクトを欠いている」「ブーイングがカッコ悪いと思ったことは一度もない」といった反対意見も。「それぞれのチームで今までの歴史やフットボール文化があるのでそれを受け入れるのもリスペクトだと思います」などと、他クラブの文化を尊重するように求める声もある。
また「国際的に様々なものを受け入れ」という言葉も議論の対象に。「なんでバルセロナには言わなかったんですか?サッカーの発祥のイングランドやスペインであんだけ根付いてるのに日本でやめる意味が、無い」という反応に対して、三木谷会長は「バルサはうちのチームでもない」と前置きした上で、「相手チームにブーイング送るより、その分自軍にポジディブなエネルギーを与えたほうが良いと思うよ。言うヘべきことは言えば良い。やりたければやれば良い。でも、神戸は特別なチーム。誇り高きチーム、サポーターであってほしい思っています」と反応。
「バルセロナではブーイングを禁止することができないってことでしょ」という反応に対しては、「そんな強制は無理だろ」と反発。「サポーターがやりたいならやれば良い。でも、僕も言いたいことは言わせてもらう。それで良いのでは?」と、ファン・サポーターとの関係性について持論を述べた。
なお、神戸の中心選手である山口は、チームが大型連敗で苦しむ中、サポーターにブーイングを促す発言をしたことで話題に。一部報道によると、同選手は20195月の横浜F・マリノス戦後に「もっとブーイングでも良い」と語ったほか、選手たちに対する厳しさをファン・サポーターに求めていたという。
ブーイングが持つ意味は、シチュエーションやブーイングを浴びせる対象によって異なる。それだけに、三木谷会長の「ブーイングはカッコ悪い」という言葉に反発するSNSユーザーが多いとみられる。