関西テレビの番組『newsランナー』(8月31日放送回)によれば、スズキの正規販売店で購入代金を全額支払ったにもかかわらず、販売店が突然破産したため納車されず泣き寝入りを強いられるという被害が続出しているという。スズキの正規販売店をめぐっては、今年に入り、奈良県でも夫婦が10年ローンを組み215万円で「ジムニー」を購入したものの、購入先の販売店が破産してローン返済が残るという事例も発生している。中古車販売大手ビッグモーターによる自動車保険の保険金水増し請求問題の影響が広まるなか、ネット上では「ビッグモーターの次はスズキか」という声もあがるなど、クローズアップされている。
前出『newsランナー』放送によれば、スズキの正規販売店である泉州販売店から言われるがままに代金の全額を支払ったものの同店が破産し、納車されない顧客が多数発生。顧客は同店と契約するスズキの正規代理店、スズキ自販近畿に相談したが、別会社であることを理由に対応ができないと伝えられたという。
ビッグモーターでは、契約した車より下のクラスの車種を納車しようとしたり、顧客から撥水加工「ダイヤモンドコーティング」の料金を取って販売したものの、コーティングを施さないまま納車するといった事例も発覚しており、ネット上ではビッグモーターとスズキ販売店の行為の類似性を指摘する声もあがっている。
「いわゆるディーラーと呼ばれる正規代理店にとって、販売店はメーカーから仕入れた車の一納入先にすぎず、販売店から代金を受け取っていなければ、当然ながら車を納入しない。今回のケースでいえば、正規代理店の契約相手はあくまで販売店なので、正規代理店とお金を払った最終顧客個人との間に契約は存在しない。よって、正規代理店が販売店から代金を受け取っていないにもかかわらず、販売店をすっ飛ばして直接、最終顧客に車を納めることはできない。
報道によれば、この販売店は顧客に『全額払えば早く納車できる』と言っていたようだが、通常、そういうことはない。理由は不明だが、この販売店は資金繰りが悪化し自転車操業状態だったため、顧客からまとまった額のカネを取って資金繰りに回していたものの、ついに首が回らなくなってトンズラしたということだろう。顧客と契約して金を受け取っていなが、その契約内容を履行していないという意味では、ビッグモーターもこの販売店も同類といえるだろう」
当サイトは、このような事例が生じる背景について5月17日付記事『ジムニー購入・全額支払い先のスズキ正規販売店が破産→納車されず…ディーラーの実態』で伝えていたが、以下に再掲載する。
――以下、再掲載――
5月11日放送の報道番組『newsランナー』(関西テレビ)によれば、スズキやダイハツの正規販売店で新車を購入したが、納品されないまま販売店の事実上のオーナーとみられる人物が破産し、支払い済の代金が戻ってこずに泣き寝入りを強いられるケースが相次いでいるという。大手自動車メーカーの正規販売店といえども、簡単に信用してはいけないのだろうか。自動車購入時の注意点について専門家に聞いた。
ここ数年、人気車種の納期が長期化している。通常は注文から納車までの納期は1~2カ月程度とされるが、昨年後半にはトヨタ自動車の「ノア」「ボクシー」「ヤリスクロス」やホンダの「ステップWGN」など一部の人気車種で、納期が6カ月~1年以上先となる例もみられるように。さらに、昨年にはトヨタの「レクサス」「ハリアー」の一部タイプについて受注が中止されるという異例の事態も発生(すでに受注再開)。メーカー各社の供給体制は徐々に正常化に近づき納期は短縮しつつあるといわれているが、車種によっては6カ月以上かかるものもある模様だ。
「新車の納車まで待てないという人が中古車に手を伸ばし始めて需要が高まったため、ハリアーなどでは一時、中古車価格が新車価格を上回る逆転現象が起きていた。こうした人気車種は中古車市場でもストックが少ないため、価格が吊り上がる結果となった」(中古車業界関係者)
提供元・Business Journal
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