レクサスのフラッグシップMPV「新型LM」のモデリスタカスタマイズパーツである「パーティション漆パネル」を、福島県会津若松市に拠点を置く会津UV漆グループが製作した。

日本の伝統を守り伝える匠の業と、挑戦心が生み出した画期的なUV硬化漆を組み合わせた同製品は、時代を超えた雅やかな室内空間を創出する。

「パーティション漆パネル」は、全国のレクサス販売店で取り扱っている。車内をカスタマイズするなら、チェックしてみたい。

伝統工芸の業と画期的なUV硬化漆を車内装飾に使用

2023年10月19日（木）に発表された新型レクサス「LM」は、ショーファードリブンに特化した4座のMPVだ。「パーティション漆パネル」は、「LM」の車内におけるプライバシーの確保と開放感を両立する、パーティションに装着するインテリアカスタマイズアイテムだ。

吉祥の象徴である竹林の中で、ほのかに光る蛍を表現。日本古来の美しさで、時代を超えた雅やかな空間を創りだす。

手仕事が生み出す工芸美

福島県会津地方は、伝統工芸品の産地だ。中でも会津漆器は400年続く産業であり、各時代ごとの職人が大切につないできた。

この技術を生かし、会津UV漆グループのアルテマイスター社はモノトーンのストライプが印象的な竹林と、その中を浮遊する蛍の製作を担当。奥行きある竹林になるよう、版を数回に分け、モノトーンの色味ごとに重ねている。

細かい文様に金粉を蒔いた次の工程で使用するのは、1万分の1ミリという、光が透けて見えるほど薄く繊細な金箔。文様に合うサイズに細かく砕き、静電気が起きにくい竹製の箔はさみを使って一つひとつ文様の上に丁寧に置き、鹿の革でクルクルと円を描くようにやさしく押してなじませていく。

ちなみに加飾はアルテマイスター社が担当し、ベースとなる下塗りは三義漆器店、最後のUV硬化漆コーティングはユーアイヅ社と、3社で製作を進める。

丈夫で傷付きにくい、新しい素材「UV硬化漆」

紫外線を照射し塗膜を硬化するUV素材と、天然素材である漆を配合したUV硬化漆は、漆の風合いの良さを引き継ぎつつ、丈夫で傷付きにくく生産性の高さも期待される新しい素材だ。

その特徴として、従来の本漆に比べて塗装膜が硬いため、キズが付きにくいことが挙げられる。紫外線での劣化が極めて少なく、熱にも強い難燃性であることも特徴だ。

昔ながらの漆塗りに比べ、硬化時間が1/4320に短縮することが可能になり、乾燥時間を大幅に短縮できることから、生産性を大幅に向上することができる。

また、木材のみならず、金属・プラスチック・ガラスなど、さまざまな素材に塗ることが可能となっている。

工芸ならではの風合いと美を感じてほしいカスタムパーツだ。

パーティション漆パネル
販売：全国のレクサス販売店
価格：462,000円（税込）

（田原昌）