自然と歴史に包まれた限界集落が、五感を解放する宿場へと生まれ変わり、非日常的な“ととのい”を提供していく。
世界遺産・荒船風穴(あらふねふうけつ)のふもとに佇む一棟貸しヴィラ「荒船いとわ」が、3月15日(金)にグランドオープン。公式サイトにて、宿泊予約を受付中だ。
絹産業の所作のように“ほどいて、むすぶ”
群馬県下仁田町にある荒船風穴は、天然の冷風を利用した蚕種(さんしゅ)の貯蔵庫として使用され、絹産業における根源でもあったという。
そのふもとに佇む屋敷集落は、今では限界集落になっているものの、重ねてきた歴史文化が確固たるものとして存在。時代の変化を受け入れつつ、集まり住む集落から、訪れ泊まる宿場へとシフトしていく計画が進行中だ。
そして、グランドオープンを迎えた「荒船いとわ」では、日常の忙しさや緊張感を“ほどく”とともに、新たな明日へと意識を“むすぶ”、リトリート体験を提供。それを実現するのが、オリジナリティあふれる5つの空間になるだろう。
心を空にする「無心庵(むしんあん)」
地元の杉やヒノキ、荒船の岩で作られたサウナ小屋では、セルフロウリュが楽しめるほか、アロマロウリュや桑の葉のウィスキングなどが提供される。
湧水かけ流しの軟水風呂は、夏でも14℃、冬は10℃以下の“シングル”に。外気浴では、荒船風穴から吹く冷気を浴びながら、自然の恵みを体感したい。
感覚を解き放つ「離心庵(りしんあん)」
訪れた人が自らの感覚を解放できる、荒船の自然アート空間。ここでは、ヨガやピラティス、瞑想など、思い思いの時間を過ごしてみたい。
感覚をひらく「ひらき箱」
荒船高原の木材や岩、土、苔、植栽などに包まれたアート空間。内外の境界がずれた箱の中で、非日常的な刺激を受けてみたい。
日常を再定義する「茶飯事(さはんじ)」
料理する、食卓を囲む、人と話す……。何気ない日常を再定義し、非日常体験を増幅する営みの空間。
自分と向き合う「こもり箱」
絹ファブリックや桑の葉アロマ、シモンズベッドで設えた“繭ごもり”のような空間で、内なる感覚と向き合うニュートラルな睡眠体験を。
歴史文化と自然の原風景でととのう“世界遺産リトリート”は、GWや夏休みのディスティネーション候補として、検討してみる価値があるだろう。
荒船いとわ
所在地:群馬県甘楽郡下仁田町南野牧10713
アクセス:関越自動車道「練馬IC」より約120分
(zlatan)