アレクサンダル・チャヴリッチ 写真:Getty Images

 鹿島アントラーズ所属FWアレクサンダル・チャヴリッチは、今月17日開催の明治安田J1リーグ第4節・川崎フロンターレ戦で1ゴールをマーク。チームの勝利に貢献した裏で、スロバキア代表招集を辞退している。

 年代別セルビア代表でのプレー経験を持つチャヴリッチは、昨年までSKスロヴァン・ブラチスラヴァの絶対的ストライカーとして、スロバキア1部リーグ連覇に大きく貢献。2023/24シーズンもリーグ戦で9ゴール6アシストを挙げるなど、本来のパフォーマンスを発揮する中、今年1月に鹿島へ移籍。J1開幕節から全4試合でスタメン出場する中、川崎戦では後半2分に同点ゴールをマークした。

 一方、スロバキアサッカー協会(SFZ)は13日、今月下旬開催の国際親善試合(対オーストリア代表、ノルウェー代表)にむけての同国代表メンバーを公式発表。チャヴリッチの名前も含まれていたが、18日に代表辞退を発表している。

 またスロバキアメディア『sportnet』は、チャヴリッチの代表招集辞退に至った背景を特集。SFZ関係者の話として「チャヴリッチはスロバキアから日本へ向かう際、スロバキア代表入りに興味があると公言していた。SFZは彼の招集にむけて最善を尽くし、彼自身もスロバキアの市民権を取得した。しかし選手本人が代表招集辞退を決断した」と伝えている。

 そんなチャヴリッチは17日、スロバキアメディア『RTVS』のインタビューで、代表招集辞退の裏側について以下のように語っている。

 「鹿島は代表招集を拒否できないことを承知していたし、代表チームの活動に行くことを誰も禁止しないと伝えられていた。ただ僕自身、鹿島に来てから1か月半しか経っていない中で、まだ適応できていない。一時的にチームを離れるタイミングではないと感じた。まずは、クラブで自分自身(の立場)を確立する必要がある。だから今月の代表チームには参加しないという非常に難しい決断を下した」

 鈴木とともに、攻撃陣の中心選手として期待を寄せられているチャヴリッチ。今回のスロバキア代表招集辞退により、より一層鹿島サポーターから支持を得るはずだ。