荏原製作所の創業者であり、即翁(そくおう)の号で能楽と茶の湯をたしなむ数寄者でもあった畠山一清(いっせい)さん。
4月19日(金)~6月10日(月)の期間、島根県立美術館にて企画展「畠山記念館名品展-松平不昧ゆかりの逸品と琳派-」が開催される。
東京港区・白金台の畠山記念館に収蔵されている膨大なコレクションから、国宝、重要文化財、重要美術品を含む約70点が初めて展示される。
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重要文化財《唐物肩衝茶入 銘 油屋》中国・南宋~元時代 畠山記念館蔵
約1300件にも及ぶ古美術品を蒐集した畠山一清さん
即翁こと畠山一清さんは長年にわたって日本、中国、朝鮮の古美術品を蒐集し、そのコレクションは国宝6件、重要文化財33件を含む約1300件にも及ぶ。
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酒井抱一《四季花木図屏風》江戸時代【前期展示】畠山記念館蔵
愛蔵印には「與衆愛玩(よしゅうあいがん)」と刻まれており、これは「自らの蒐集品を独占するのではなく、多くの人と共に楽しもう」という想いが込められた言葉だという。
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国宝 藤原佐理《離洛帖》 平安時代【後期展示】畠山記念館蔵
本展は、施設改築工事のため休館している畠山記念館の「與衆愛玩」の想いを分かち合うために、中四国で初めて開催される展覧会となる。
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重要文化財 尾形光琳《躑躅図》江戸時代【前期展示】畠山記念館蔵
展示は5章構成で、石川県金沢市に生まれた畠山さんが実業界で活躍し、蒐集を始めた時代から始まる。茶道具の蒐集に熱意を傾けたが、誰もが認める名品を集める一方で、自身の審美眼に従い個性的な作品も蒐集したという。
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《古九谷青手菊青海波文大平鉢》江戸時代 畠山記念館蔵
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重要文化財《柿の蔕茶碗 銘 毘沙門堂》朝鮮半島・朝鮮時代 畠山記念館蔵
大名茶人として知られる松平不昧(ふまい)こと松江藩七代藩主・松平治郷(はるさと)からも大きな影響を受け、ゆかりの茶道具を数多く蒐集した。
最後に畠山さんの活動は「與衆愛玩」の精神を具現化するため、畠山記念館の設立に至る。視点は海外にまで向き、茶道具以外の中国鑑賞陶磁などを購入し、コレクションを充実させた。
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重要文化財《青花龍濤文天球瓶》中国・明時代 畠山記念館蔵
映画上映やトークなど関連イベント多数開催
期間中は関連イベントも多数行われる。4月19日(金)9:40~には事前申込制のオープニングセレモニーを行う。続く10:00頃からは企画展示室を会場に、畠山記念館 学芸課長の水田 至摩子(すいた しまこ)さんによるオープニングギャラリートークを行う。
5月12日(日)14:00~&5月26日(日)14:00~には記念講演会を行うほか、5月15日(水)14:00~には水田 至摩子さんによるギャラリートーク、4月27日(土)&6月1日(土)14:00~には島根県立美術館 主任学芸員の山本 麻代さんによるスライドトークを予定する。
4月19日(金)&20日(土)10:30~には各日先着100名に美術館内カフェスペースにてお茶席を設ける。当日先着順で、一服和菓子付き800円。
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※画像はイメージ
5月18日(土)10:30~、14:00~にはエッセイスト・森下典子さんの人気エッセイを映画化した『日日是好日』を上映。鑑賞無料で、ホールを会場に190席を当日先着順で受け付ける。
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©2018「日日是好日」製作委員会
また会期中、湖畔のレストラン「RACINE」にてお茶どころ松江にちなんだ「松江アフターヌーンティーセット」を事前予約制、税込4,000円で用意する。
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※画像はイメージ
西日本では普段なかなか目にする機会のない貴重なコレクションをぜひとも見学に行きたい。
「畠山記念館名品展-松平不昧ゆかりの逸品と琳派-」
会期:[前期]4月19日(金)~5月13日(月)、[後期]5月15日(水)~6月10日(月)
会場:島根県立美術館 企画展示室
所在地:島根県松江市袖師町1-5
開館時間:10:00~日没後30分(展示室への入場は日没時刻まで)
休館日:毎週火曜日(ただし4月30日は開館)
観覧料:(前売券)企画展+コレクション展セット 一般1,100円、(当日券)企画展+コレクション展セット 一般1,450円、企画展のみ 一般1,300円
チケット販売:3月19日(火)よりオンライン・ローソンチケット販売開始(Lコード:61824)
(SAYA)
※画像はイメージ