『週刊新潮』のニュースサイト『デイリー新潮』で性加害疑惑が報じられたFW伊東純也(スタッド・ランス)は、今月に行われる北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦の日本代表メンバーで選外に。日本サッカー協会(JFA)や森保一監督の判断が賛否を呼ぶ中、東京弁護士会所属の福永活也弁護士が私見を述べている。
デイリー新潮の報道によると、伊東は昨年6月21日に大阪府内のホテルで女性に酒を飲ませ、同意なく性的行為に及んだとのこと。女性側が刑事告訴すると、選手側も先月1日に虚偽告訴容疑の告訴状を大阪府警に提出。くわえて、女性2人に対して2億円を超える損害賠償を訴えている。
伊東が所属先のスタッド・ランスで問題なくプレーしてるだけに、ファン・サポーターからは同選手の代表招集論にくわえて「JFAはなぜ伊東選手を守ろうとしない」「JFAは選手を守れない組織だと国内外に公表してるようなもの」といったJFA批判も噴出。今月14日のメンバー発表会見で、森保監督は同選手の選外について「彼を守るために招集しなかった」と説明している。
この伊東の代表メンバー選外には、これまで性加害疑惑報道について解説してきた福永弁護士も反応。同弁護士は15日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「何度もお話していること」と前置きをした上で、「性加害について色々疑惑がありますが、当然無罪推定が及んでいます。一方、女性側の虚偽告訴かどうかという部分も、無罪推定が及んでいるので、現状が双方が警察に対して被害を上申したり、あるいは民事裁判において選手側から女性側に対して損害賠償請求をしているというだけのこと。いずれも主観的で一方的な主張にしか過ぎず、司法判断は何も出ていない状態です」と現状を説明。
サッカーファンや日本国民に「双方に対する批判はある程度抑制すべき」と呼びかけた上で、「これまでの生活と変わらない生活を保つというのが原則になるだろうと思います。これは、いくら日本代表のすごく有名な選手であっても同じです。実際、フランスのリーグ戦(ランス)ではプレーできているみたいなので、日本代表についても何も問題なく出場という形で行けば良かったんですけど、依然として色々な意見があるという判断なんでしょう」と、JFAの判断について自身の見解を述べている。
また福永弁護士は、対戦相手のレベルにも言及。「もしかしたら、そもそも北朝鮮戦が伊東選手を招集するほどの激戦にならないという予想をしているのかもしれないですけど」とした上で、「今はフラットな状態で出るか出ないかという部分を決めてもらった方が良いでしょうけどね。まあ、難しいところですね」と締め括った。