鹿島アントラーズ・日本代表OBの内田篤人氏が、現役引退の時期について持論を展開。浦和レッズOB柏木陽介氏(現FC岐阜クラブアンバサダー)と対談の際、遠藤保仁氏(現ガンバ大阪コーチ)や小野伸二氏(現北海道コンサドーレ札幌クラブアンバサダー)に言及しながら、引退時期とプレースタイルの関連性について語っている。
内田氏は鹿島、シャルケ、ウニオン・ベルリンに在籍。UEFAチャンピオンズリーグの舞台に立つなど、欧州トップレベルでプレーしていたが、度重なる怪我に悩まされていた。そして2018年の鹿島復帰後も、DF西大伍とのポジション争いに敗れたほか、翌2019年には再び負傷。2020年8月、32歳という若さでスパイクを脱いだ。
一方、小野氏と遠藤氏は、40歳を超えてもJリーグの舞台でプレー。ゲームメイク能力に長けている両者は、ともに昨季限りで現役を退いたが、息の長い活躍であるだけにファン・サポーターから労いの言葉が多く寄せられている。
卓越したテクニックでファンを魅了したという点は、柏木氏にも共通することだ。ただ同氏は36歳で現役引退。40歳までピッチに立つことはなかった。
そんな柏木氏は、インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月7日配信開始の『内田篤人のフットボール・タイム』第173回にゲスト出演。内田氏から現役引退決断の背景を訊かれると、「(他の人に)一応話はしたけど、ほとんどの人から『まだ現役続けた方が良いんじゃない。身体動けているし、テクニックはあるし、別に走れていないわけではないじゃん』と言われた。だけど、僕としてはこのタイミングがベストな辞め時なのかなと(思った)」と語っている。
すると内田氏は「(柏木さんと違って)僕はテクニックより、スピードとかフィジカル寄り(で勝負するタイプの選手)。テクニックで勝負する人はずっとプレーできる。伸二さんとか、ヤット(遠藤保仁)さんとかそうだけど、テクニックは衰えることがないし、誤魔化せる。僕の場合は(プレーの衰えが)もろに出るタイプ。だから、引退のタイミングが分かりやすい」と、フィジカル勝負という自身のプレースタイルによる影響を説明。
テクニックで勝負していた柏木氏が、36歳で現役引退したことについて「(テクニックは衰えていないし、)だから周りからも『現役続けて』と言われるんだろうね。その中で自分で(現役引退を)決断したのが凄いと思う」と頷いている。