心理的安全性やエンゲージメントの向上、離職率改善などをサポートし、組織の力を引き出すためのWebサービス「Unipos」を提供するUnipos株式会社が、企業が主体となって行うリスキリング施策の実態についての調査結果を発表しました。

リスキリングとは

経済産業省が定義するリスキリングとは、“新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること”(※)です。

デジタル化やテクノロジーの進化など、DX推進のためのITスキル・知識習得の必要性は、2021年以降多くの企業へ広がっています。

「急速に変化し、正解がない」といわれる現代のビジネスシーンでは、指示に頼らず、自分たちで意思を決定し、行動することを求められるケースが増えていることを受けて、近年では多くの企業が従業員のリスキリングに取り組みはじめています。

企業が主体となるリスキリング施策はどのようにおこなわれているのでしょうか。社の予算でリスキリングに取り組む20~30代若手社員を対象に、Uniposが行った実態調査からみていきましょう。

※経済産業省「リスキリングとは ―DX時代の人材戦略と世界の潮流―」2021年

業務時間外に学習・研修に取り組む人が多数

「あなたが行っている/行っていたリスキリングの内容を教えてください」という質問に対して、最も多かった回答は「語学(43.6%)」でした。

「語学」「ITスキル」のような可視化しやすいスキルのほか、「コミュニケーションスキル」「マネジメントスキル」などのビジネスの基礎体力となるスキルも一定の割合を占めています。

続いて、いつ学習・研修をしているのか聞くと、「通勤時間(47.3%)」「休憩時間(46.4%)」「帰宅後(35.5%)」といずれも業務時間外の回答が多くを占めました。

業務時間内には取り組みにくい空気や事情が存在しているのか、「就業時間」と回答したのは31.8%にとどまりました。

多くの若手社員にとって、会社は学びやすい環境ではないことが読み取れます。

さらに、リスキリングに取り組んだことでメリットを感じたか聞くと、約8割の人が効果を実感していることがわかりました。「以前は対応できなかった業務を担当できるようになり、給与が上がった」「任される業務が増えた」など、既存業務の延長線上での効果を感じている声があがったそうです。

リスキリングの推進にあたって、学習に関する金銭的な援助・制度面だけではなく、学びやすい環境を提供し、挑戦を促す組織文化が土台作りが必要かもしれません。