製パン工場にとって悩みの種であるパンのミミ。
「Better life with upcycle(ベターライフ ウィズ アップサイクル)」は、運営母体である製パン工場のパンのミミからつくるアップサイクル・クラフトビールを発売した。
3月10日(日)より、初の自社醸造ライン商品2種類を販売している。また、3月24日(日)まで大宮駅のイベントスペースでも販売中だ。
創業100周年を迎えたベーカリーがものづくりに向き合う
栄屋製パンでは、不要になったパンのミミなどをこれまで飼料として活用してきたが、不要となったパンが飼料として運ばれていくのには複雑な思いを抱いていたという。
そこで、ダウンサイクルではなく、美味しく味わえるクラフトビールにアップサイクルすることで、豊かさや楽しさにつなげたい。そんな想いが、同ブランドのスタートだった。
経験豊富でクリエイティブなヘッドブルワーを迎え、サスティナブルでありながら本気のクラフトビールを今後も続々リリース予定だ。
パンのミミから誕生した初仕込みの2種類のビール
同ブランドは、切り落とされて不要となったパンのミミを、モルトの一部に代替して醸造を行った。
初仕込みとなったのは、口当たり柔らかな小麦のビール「American Wheat」と、パン由来の甘さがアクセントになる「Extra Special Bitter」の2種類だ。
口当たりが柔らかいビール
「American Wheat」は、パンのミミを存分に生かした、同ブランドの定番品となる商品だ。
口当たりが柔らかく霞がかかっている。トロピカルやシトラスを思わせるジューシーなホップフレーバーの中に、穏やかに草やハーバルの風味が感じられる。
さらに小麦とオーツ麦によるシルキーな口当たり、クリアな苦みによって絶妙な飲み口に仕上がった一本。
パン由来の甘さがアクセント
「Extra Special Bitter」もパンの存在が基調となった、同ブランドの定番品だ。
モルトの甘みが強く感じられる銅褐色のクラフトビールで、モルト由来のカラメルやパンの甘さと、ホップの草や大地を感じさせる香りが心地良い。
苦みと炭酸は弱めで、マイルドな喉越しなのでスルスル飲める仕上がりとなっている。
現在、新しく醸造した2種類を含む同ブランドのビールが、大宮駅構内「エキュート大宮」のイベントスペースにある「& found(アンド ファウンド)」で販売されている。時間により試飲や試食などの体験もできるので、立ち寄ってみよう。
製パン工場が本気でつくったクラフトビールを試してみては。
Better life with upcycle
イベント出展期間:出展中~3月24日(日)
場所:JR東日本大宮駅 エキュート大宮 Conoha Garden「& found」
営業時間:9:30~22:00(日・祝/9:30~20:30)
(田原昌)
※イベントの営業時間は変更になる可能性あり
※2種類とも分類上は発泡酒