一森純 写真:Getty Images

 セレッソ大阪下部組織出身のGK一森純は、2023シーズン終了後に横浜F・マリノスでの期限付き移籍期間満了により、ガンバ大阪へ復帰。横浜FMでレギュラーに定着していた同選手が、G大阪OBである加地亮氏との対談で、横浜FMの強さの裏側を語った。

 C大阪のトップチーム昇格を果たせず、レノファ山口の一員としてJFL(日本フットボールリーグ)の舞台でプレーした経験を持つ一森。山口、ファジアーノ岡山を経て、2020年にG大阪へ加入したが、GK東口順昭からレギュラーを奪えなかった。それでも2022シーズンにJ2リーグ9試合でプレーすると、昨年2月に横浜FMへ移籍。J1リーグ27試合でゴールマウスを守るなど、チームの上位躍進に大きく貢献した。

 横浜FM移籍でチャンスを掴み、自身のキャリアを飛躍させた一森。G大阪公式YouTubeチャンネルで今月12日に公開された「CAZI散歩 第百九十五話」では、加地氏が同選手との対談で横浜FM時代を深堀り。

 横浜FMで得たものを訊かれると、「もちろん技術・戦術が特別なクラブだったので、そこに目が行きがちなんですけど」と前置きした上で、「チャンピオンになるチームは、こういうことなんだなと。勝っても負けても、練習のテンションが変わらない。勝った時こそ、すごい要求される。そういう部分で(G大阪とは)違うと感じた」と、横浜FM独特のメンタリティーについて私見を述べる。

 これに加地氏が「常勝軍団って、勝っても(チームの雰囲気が)緩まないしね。勝ってもさらに勝ちたいから欲が強くなって、要求も強くなって(という感じ?)」と言葉を返すと、一森は「そうですね。チームの雰囲気としては、やっていないヤツが浮いてくるみたいな感じですね」と真剣な表情で語った。

 2022シーズンJ1覇者の空気感を肌で感じた一森。加地氏から「今のG大阪でメンタリティー的なものを落とし込んで?」と期待を寄せられたが、「いきなり自分が思っていることを言っても、(他の選手に内容が)絶対に入って来ない」とキッパリ。自身の経験をG大阪のチームメイトに還元する姿勢を見せつつも、言葉の選び方や言葉をかけるタイミングの重要性を説いた。