汰木康也 写真:Getty Images

 柏レイソルは今月11日、ヴィッセル神戸がMF汰木康也の負傷離脱を公式発表したことを受けて、公式サイトを通じて謝罪。同選手は3日開催の明治安田J1リーグ第2節でDF関根大輝から膝蹴りを食らっていただけに、ネット上では様々な意見が噴出。謝罪声明の是非を問う声も挙がっている。

 神戸対柏は、前半28分のシーンがファン・サポーターの間で話題に。汰木は空中で関根と競り合った際、関根の膝が左脇腹付近に直撃。ピッチでうずくまると、4分後に途中交代を余儀なくされた。

 このシーンでは関根のプレーのみならず、イスマイル・エルファス主審は同選手のファウルを取らなかったことも議論の対象に。神戸の三木谷浩史会長は試合後、X(旧ツイッター)で「同じチーム相手に二人目の大怪我。しかも両方ともカードもなし。なんで新らしいリーグかつサッカー先進国でもないアメリカのMLSから審判を呼ぶ必要があったのか。JリーグもJFAも真面目に考えて欲しいと思う」と不満をあらわにしていた。

 神戸は11日に「MF汰木康也選手(28)は、3月2日(土)にノエビアスタジアム神戸にて行われた明治安田J1リーグ第2節vs.柏レイソルの試合中に負傷し、神戸市内の病院にて検査を行った結果、左多発肋骨骨折、外傷性血気胸と診断されました。全治は6~8週間の見込みです」と公式発表。

 すると柏は「3/2 神戸戦での事象につきまして」と題して声明を発表。汰木と関根のコンタクトプレーに触れるとともに、「試合後から弊クラブより先方にお詫びさせていただいておりますが、汰木選手やチーム関係方々にお見舞いを申し上げるとともに、1日も早く回復されることを心よりお祈りしております。弊クラブでは引き続きスポーツマンシップとフェアプレー精神に則って試合に臨むようチーム一同努めてまいります」としている。

 柏の謝罪声明を受けて、ネット上では「関根に誹謗中傷されないための謝罪声明だと思う」「汰木への配慮もそうだが、自チーム選手を守る意味でも大切なリリースだと思う」と称賛が。ただ一方で、「公式で事実上謝罪コメントまで掲載なんて。関根には辛すぎる」「柏レイソル公式が謝罪するより、関根本人がSNSで謝罪する方がまだ良かった」などと否定的な意見も挙がっている。

 くわえて「汰木の件は関根が悪いよ」「関根選手に悪意はなかったかもしれないけど、自分は怪我をしない相手は怪我をするかもしれない接触を選択した」などと、関根にプレーに対する批判が再び噴出。それでも「汰木と関根が和解しているならば良いんじゃない」「関根を責めることはしないでほしい」と、事態の収束を願うファン・サポーターもいる。

 なお関根は11日時点で、自身のXやインスタグラムアカウントで、汰木の負傷に言及していない。ただ、インスタグラムでは無関係の投稿に「膝蹴りはしないように気をつけましょう」といったメッセージも寄せられている。