ジェイ・ボスロイド 写真:Getty Images

 北海道コンサドーレ札幌は今月10日開催の明治安田J1リーグ第3節で、浦和レッズに0-1で敗北。GK菅野孝憲をはじめ怪我人が相次ぐ中、ジェイ・ボスロイド氏が再び古巣札幌に言及するとともに、横浜F・マリノスを比較対象に挙げた。

 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督体制7年目の今季、J1開幕から3試合で1分2敗とスタートダッシュに躓いた札幌。GK高木駿、MF近藤友喜、菅野らが負傷離脱する中、今季のホーム開幕戦ではDF酒井宏樹の決勝ゴールを奪われ、勝ち点を掴めなかった。

 怪我対策等でファン・サポーターから批判を浴びている札幌だが、これまで何度もペトロヴィッチ監督解任論を唱えてきたジェイ氏からも厳しい声が。同氏は第2節のサガン鳥栖戦後、X(旧ツイッター)で「現実を見ると、コンサドーレは下位で戦うことになるし、そのようなことを言うのはとても悲しい」と綴ると、「唯一クラブで変わるのは人事だけだ。(ペトロヴィッチ)監督を含めて、コンフォートゾーンにいる人が多すぎる。互いに要求しない人が多すぎる」と、クラブ組織の変化を求めていた。

 そんなジェイ氏は11日にもXを更新。「札幌にジェイのエッセンスを加えてほしい」「フットボールの技術の部分でも、人間性の部分でも、札幌にはジェイのような人間が必要」という意見に対して、「正解!!(あなたの指摘は)横浜FMが継続していること。そのおかげで、彼らは成功を収めているんだよ」と反応。2022シーズンのJ1優勝をはじめ、横浜FMが直近数シーズンにわたり上位争いを繰り広げている背景にも触れた。

 シティ・フットボール・グループの傘下である横浜FMは、アンジェ・ポステコグルー(現トッテナム・ホットスパー)、ケヴィン・マスカット(現上海海港)のもとで好成績を収めると、昨季終了後にセルティックからハリー・キューウェル氏を引き抜き。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でクラブ史上初のベスト4入りに近づいている。

 三上大勝代表取締役GMをはじめ、クラブ幹部がペトロヴィッチ監督へ全幅の信頼を寄せる中、早くもJ1残留争いが心配される札幌。監督が変わる中でも、一貫してアタッキング・フットボールを追求している横浜FMとの比較により、クラブ体制の差が浮き彫りになっている。