シント=トロイデンVV(STVV)所属GK鈴木彩艶は、今月10日のベルギー1部オイペン戦でフル出場も、自らのミスから失点。チームが0-1で敗れただけに、現地メディアから批判を浴びているほか、北中米W杯アジア2次予選の日本代表メンバー入り報道に対する疑問の声も挙がっている。
浦和レッズでGK西川周作からレギュラーを奪えず、昨年夏にSTVVへ移籍した鈴木。加入してすぐにGKシュミット・ダニエルからスタメンの座を奪うと、今季はリーグ戦21試合で先発出場している。また以前からパリ五輪世代屈指のゴールキーパーとして期待される中、昨年10月にA代表入り。今年1月開催のアジアカップでは全試合フル出場も、セットプレーから失点する場面が。差別被害で話題を呼ぶ中、パンチングの判断やポジショニング等で、ファンや識者から厳しい指摘を受けていた。
今月1日の記者会見で「僕はアジアカップの舞台で多くのことを学びました。特にメンタル面で成長しましたね」と、アジアカップでのプレーによる成長を強調していた鈴木。しかしオイペン戦では、9分にハイボールをキャッチし損ねると、セカンドボールを相手選手に拾われる。そしてFWルノー・エモンがペナルティエリアでシュートを放つと、ボールは鈴木の股の間を通過し、ゴールネットを揺らした。
エモンのゴールが決勝点となっただけに、ベルギー紙『HBVL』は試合後に「鈴木が大失態を犯した」と日本代表GKを酷評。『Het nieuwsblad』も「鈴木が代償を支払う。立石敬之CEO(最高経営責任者)は、鈴木がいつかSTVVにとって記録的な移籍となると予想しているが、この類のミスはいつかのタイミングで解決されなければならない」と綴った。
そんな鈴木は、北朝鮮戦での日本代表メンバー入りが確実と報じられている。しかしアジアカップの舞台で、ミスからの失点が相次いだだけに、ネット上では「鈴木彩艶にA代表の力は無い!」「ザイオンに拘る意味は?」などと疑問の声が挙がっているほか、右手舟状骨骨折によりアジアカップを欠場したGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)の代表復帰待望論も湧き起こっている。