DF菅原由勢(AZ)、DF冨安健洋(アーセナル)、DF中山雄太(ハダースフィールド・タウン)など負傷者が続出している日本代表。今月14日に北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦の代表メンバー発表を控える中、MF久保建英(レアル・ソシエダ)にも負傷の可能性が報じられている。それだけに久保と同じくトップ下を本職とするMF鎌田大地(ラツィオ)の代表復帰も考えられるが、サッカー解説者の林陵平氏はMF脇坂泰斗(川崎フロンターレ)やMF藤本寛也(ジル・ヴィセンテFC)の招集を望んでいる。
主に鎌田、久保、MF南野拓実(ASモナコ)により繰り広げられているトップ下のポジション争い。鎌田は2022年のカタールW杯まで1番手だったが、ラツィオ移籍後の出場機会減少により、今年1月のAFCアジアカップで代表メンバーから落選。ソシエダの中心選手として活躍している久保、モナコで出場機会を取り戻した南野が、アジアカップで出場時間を分け合っていた。
ただスペイン紙『ムンド・デポルティーボ』が今月8日に報じたところによると、ソシエダのイマノル・アルグアシル監督が久保の負傷を明言。9日に行われるラ・リーガ第28節グラナダ戦の前日会見で「彼はハムストリングに違和感を抱えている。(今月5日の)UEFAチャンピオンズリーグPSG戦で過度な負荷がかかった。それに7日には背中も痛めている」と語っていることから、グラナダ戦欠場や代表メンバー選外の可能性があるという。
久保のコンディション次第では、鎌田に代表復帰のチャンスが巡って来るとみられるが、かつて東京ヴェルディや町田ゼルビアなどJリーグ複数クラブでプレーしていた林氏は異なる見解を示している。
同氏は先月、ヴィッセル神戸OB那須大亮のYouTubeチャンネルに出演。「これからの日本代表について」と題した対談企画で、トップ下で代表入りを望んでいる選手として脇坂の名前を挙げるととともに、東京ヴェルディ在籍時のチームメイトである藤本を以下のように評した。
「彼は(ジル・ヴィセンテで)スタメンで10番を背負っている。左利きで中盤ならばどこでもプレーできる。サッカーIQが高いので、立ち位置、ポジショニングがすごく良いタイミングで取れる。左のキックのセンスも抜群だし、すごく楽しみな選手」
出場機会を失っているだけに、今季限りでの退団やボルシアMG移籍報道も飛び交っている鎌田。アイントラハト・フランクフルト時代にUEFAヨーロッパリーグ優勝と、欧州での実績が豊富であるとはいえ、藤本をはじめ他選手の今後次第では、日本代表でさらに序列を下げる可能性も考えられる。