DF菅原由勢(AZ)、DF中山雄太(ハダースフィールド・タウン)、DF藤井陽也(KVコルトレイク)、DF渡辺剛(KAAヘント)と、守備陣で負傷者が続出している日本代表。アーセナル所属DF冨安健洋に戦線復帰の可能性が報じられる中、ネット上では同選手の日本代表入りを望まない声が。今月14日に北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦の代表メンバー発表を控える中、現地メディアはAFCアジアカップなど日本代表戦でのプレーによる負傷再発のリスクを指摘している。
冨安は昨年12月2日のウルバーハンプトン・ワンダラーズ戦で左ふくらはぎを負傷。現地で「アジアカップ参戦は不可能だ」と報じられたものの、同月31日のフラム戦で復帰。年明けにアーセナルを一時離脱し、森保ジャパンに合流すると、アジアカップ初戦のベトナム戦こそメンバー外だったが、イラク戦以降は全試合出場。しかしアーセナルに再合流して以降は公式戦欠場が続いている。
冨安の現状については、英メディア『フットボール・ロンドン』が今月6日に「3月9日のプレミアリーグ第28節ブレントフォード戦で復帰する可能性がある」とリポート。ミケル・アルテタ監督も今月はじめの記者会見で「彼はすでにグラウンドで練習している」と語るなど、復帰間近であることを示唆していた。
ただ代表戦後に負傷離脱するケースが相次いでいるだけに、X(旧ツイッター)上では「冨安に関しては、普通に代表の方は怪我しているタイミングで呼ぶのやめて欲しい」「冨安は怪我が多いこと自体より、怪我が多いのに全て代表優先でアーセナルの試合に出てこない」などと、同選手の“日本代表選外待望論”が噴出。「冨安の怪我が酷くなったのは森保監督のせい」と代表指揮官に対する批判も見られる。
アーセナルの専門サイト『デイリーキャノン』も冨安の代表戦出場と負傷の関連性に着目。同メディアは先月27日、冨安がアーセナル加入してから3度もふくらはぎを負傷していることを紹介した上で「ふくらはぎの怪我は厄介だ。ディフェンダーにとって、ふくらはぎの筋肉はプレーする上で重要な箇所である。ジャンプや突然の方向転換に不可欠だ」と指摘。
「復帰を急ぐと、再び負傷する可能性があるだけに、日本代表はアジアカップで彼を招集すべきではなかった。アジアカップ参戦により、彼にフラストレーションのサイクルが生まれている」と綴るなど、森保監督や日本サッカー協会(JFA)による冨安招集に対して否定的な見解を述べた。
プレミアリーグで首位リバプールから勝ち点2差の3位につけ、UEFAチャンピオンズリーグでもベスト8進出の可能性があるアーセナル。タイトル獲得を十分狙えるだけに、必要不可欠な戦力である冨安の抱えるリスクに神経を尖らせているかもしれない。