今月10日に明治安田J1リーグ第3節の浦和レッズ戦を控える北海道コンサドーレ札幌。GK高木駿、MF近藤友喜など負傷者が続出する中、同クラブの三上大勝代表取締役GMが負傷対策の変化について語っている。
昨季12位の札幌は、シーズン終了後にDF田中駿太、MFルーカス・フェルナンデスなど複数選手が退団。外国人選手の獲得がない中で迎えた今季は、開幕節でアビスパ福岡相手に0-0で引き分けたものの、鳥栖戦ではDF中村桐耶の退場もあり大量失点。0-4で敗れた。
また一部報道によると、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は鳥栖戦後、高木や近藤など10選手の負傷を明かしたとのこと。負傷のリスク管理という観点で、一部のファン・サポーターから厳しい声が飛んでいる。
30選手で今季開幕にむけて始動したが、開幕から2試合で実に3分の1を欠いている札幌。中村を出場停止により欠くだけに、フィールドプレーヤーで新たに負傷者が出た場合、浦和戦ではベンチ枠を余す可能性も考えられる。
そんな中、三上GMは今月7日にクラブ公式YouTubeで公開された番組にて、負傷者が相次いでいる現状に言及。「シーズン終了後、他クラブがどの時期に何選手チームから離脱しているかというところで、そんなに大きな差はない。だからと言って、『他クラブとの比較で変わらないからいいや』とは思っていない」と問題視していることを強調。
「他クラブと違い、選手を多く抱えているわけではない。まして我々のスタイルは、コンビネーションなどをすごく重要視している戦術。限られたメンバーの中で多くのゲームをこなしていくということが、どのクラブよりも自分たちの思い描くスタイルにする上でのひとつのやり方だと思う」と語るなど、他クラブよりも負傷者を減らす必要性を説いている。
その上で「今年のキャンプがスタートして4,5日後から10人くらい別メニューになった。こういう部分は、もしかしたら防げた怪我かなと思う。選手がもう少し自分の身体を理解していれば、事前に治療ができたかもしれない。個人的に大丈夫と思っていても、意外と疲労は溜まっているもの。科学的データに基づいて『ここはやめよう』とコントロールすることによって防げる怪我もあるかもしれない」とキャンプ中の実情を明かすと、「今年から疲労度を測る機械を導入したが、現在黄色信号になる数値を個人個人で計っている段階。チームドクターの関わり方については、昨年までだと怪我した選手が通院する形を取っていたが、今年からは試合翌日のリカバーの日にクラブハウスに来てもらい、怪我していない選手でも予防の治療ができるような対策を考えている」と語った。
なお札幌の負傷者続出については、同クラブOBのジェイ・ボスロイド氏が先日、X(旧ツイッター)で「必要なのは言い訳を減らすこと」と前置きした上で「どのクラブにも怪我をした選手がいるし、それがチーム作りをする理由だ。チーム全体のパフォーマンスの悪さは批判に値する」と切り捨てていた。