働く上で、キャリアの悩みはつきもの。「先輩社員はどのように乗り越えてきたんだろう?」と気になる一方、身近にロールモデルがおらず、誰にも相談できない人もいることと思います。
株式会社ベネッセコーポレーション(以下、ベネッセ)は、20~30代の若手女性社員のキャリア形成を支援するメンタリングサービス「withbatons(ウィズバトンズ)」を6月よりスタートします。現在、事前申込を受付中です。
先輩たちからバトンを受け取り、自分のキャリアへ
政府は昨年、東証プライム上場企業の女性役員の比率に関して、2030年までに30%以上とする目標を定めました。
女性活躍推進の動きが進む一方で、当事者である若手女性社員のうち、約9割が「管理職になりたくない」と回答しています(※1)。
同社の女性社員は「女性たちが、自信を持って自分のキャリアを切り拓き、前を向いてまっすぐに成長し続ける伴走をしたい」と問題提起。「女性がキャリア形成への不安が大きいのは、周囲に身近なロールモデルが少ないこと、女性のライフイベントは多様であることが一因ではないか」と考え、今回のサービスへと至ったといいます。
サービスの「withbatons」という名称にも、「少し先を歩む先輩たちのストーリーを聞くことで(バトンを受け取ることで)、自分のキャリアを創っていく」という思いが込められているそうです。
※1:管理職への意欲度
「管理職になりたいですか?」という質問に対し、「なりたくない」と回答した割合が87%。「なりたい」と回答した割合が13%の結果に。
調査概要:ベネッセコーポレーションによるインターネット調査
期間:2022年8月
対象:20~30代非管理職の会社員女性30人
他社で活躍する女性リーダーとマッチング
「withbatons」は、「キャリア研修」「サーベイ」「メンタリング」がセットになった半年間のプログラムで構成。サーベイ結果からAIがマッチングした、異なる経歴を持つ6人の女性メンターと1対1で対話を重ねたといいます。
メンターは、他社でリーダー経験をもつ30代後半~50代の女性社員。身近な先輩から、さまざまな経験やバックグランドをもとにしたリアルなキャリアストーリーが聞けるとのことです。
従業員数1,000人以上の大手企業25社が参加した実証研究では、メンタリングを受けた前後でキャリアの見通しが立った人は40%増加、管理職への意欲を高めた人は18%増加するといった結果に。メンタリングを受けたことで「今の仕事を新たに頑張ってみようと思えた」女性は8割以上となり、転職意向も減少することがわかったとのことです。
働くなかで、他社で活躍中の先輩とは出会いにくく、キャリア相談もしにくいもの。これからのキャリアに悩む若手女性社員が、見通しを持つきっかけになりそうなサービスです。
※2:サーベイとは、物事の全体像や現状を把握するために広範囲で行う調査を指します。企業で組織における課題調査や解決のために実施されます。また、マーケティング分野でももちいられ、特定の商品やサービスに対するユーザーの印象や評価などを調べるために行われます。