山形県天童市のNDソフトスタジアム山形をホームに戦うモンテディオ山形。今月9日に明治安田J2リーグ第3節・横浜FC戦を控える中、6日に練習グラウンドの除雪作業を実施。今年もボランティアを募っているが、ネット上ではJリーグ秋春制移行を巡る議論が白熱。相田健太郎代表取締役社長に対しても厳しい意見が寄せられている。
山形県では3月に入っても雪が降り続いている。6日には南岸低気圧が東北地方に接近し、山形市をはじめ内陸の平地部では積雪。天童市の山形県総合運動公園第3運動広場でも雪が降り積もった。
これに伴い、山形は5日18時に公式X(旧ツイッター)アカウントにて除雪作業への参加者を募集。6日9時から90分近くにわたりボランティアやクラブスタッフ、相田社長らがダンプショベル等を使って雪をかきわけたことにより、予定通り午後からトップチームのトレーニングが実施。クラブ公式Xアカウントでは、除雪作業の様子を動画でアップするとともに、ボランティアに対する感謝の思いを綴られている。
ただ降雪地域にホームを構えるクラブのハンデが再び明るみとなっただけに「雪国のクラブは3月でもこんな状況なのに、再来年から秋春制するって本気なの?」「こういう状況見ると、秋春制…となるんだよな」といった戸惑いの声が。
相田社長が秋春制移行に賛成の立場を表明していたこともあり、「秋春制に賛成したのだから、除雪にサポーターのボランティアではなく、クラブ・リーグで人を雇って負担しないと」「除雪する人と金はJリーグが出してくれるの?クラブ持ちなら、除雪費用も出せないようなクラブはその地域にはいらないよってことなの?」「秋春制開催を決めたJリーグの人たちは除雪作業に来ないのか」といった疑問や批判も相次いでいる。
また相田社長はクラブ公式Xアカウントの投稿を引用した上で「本当にありがとうございました!わたし最初の方しか作業できませんでしたが、その時はまだまだでした。感謝しかないです!」とボランティア等に対して感謝の思いを伝えたが、一部SNSユーザーから「善意全フリではダメ。練習環境でハンデなく戦える環境作りましょう」と厳しいメッセージが寄せられている。
Jリーグの野々村芳和チェアマンは昨年12月19日、2025シーズン終了後に0.5シーズンの特別大会を設けた上で、2026/27シーズンから秋春制に移行すると発表。Jリーグは降雪地域のクラブに対して、施設整備の支援などを目的に100億円規模の財源を用意する方針を打ち出しているが、かつて2020シーズンにアルビレックス新潟でプレーしていた鄭大世氏は昨年12月、DAZN制作番組『J ZONE2023』出演時に以下のようなコメントを残している。
「秋春制にした方が良いとは思っているけど、条件を見たら無理だなと。降雪地の条件が悪すぎるし、打つすべがない。もし(降雪地域にホームスタジアムを構えるクラブが)冬に試合をやらないようにしたり、時期をずれせば、今度はそのクラブに誰も行きたがらないという現象が起こる。(降雪地域の)クラブにとってはかなり不利で、ちょっと無理かなと。賛成派だけど、メリット、デメリット以前に無理」