小野伸二氏 写真:Getty Images

 2023シーズン限りで現役引退し、北海道コンサドーレ札幌のアンバサダーに就任した小野伸二氏。インターネット動画配信サービス『DAZN』で放送されたAFCアジアカップ日本代表戦の解説でファン・サポーターの支持を得た中、代表OBの城彰二氏が小野氏の解説が脚光を浴びた背景を分析している。

 2021年にアジアサッカー連盟(AFC)と2028年までの長期契約を結んだDAZN。W杯最終予選やアジアカップなど、AFC主催大会の放映権を獲得したことにより、アジアカップの日本代表戦は、準々決勝イラン戦までの5試合中3試合を独占配信。「小野伸二×DAZNプロジェクト」と題して同氏が全試合でゲスト解説を務めると、選手目線での的確な試合展開予想により注目を集めていた。

 解説者としての小野氏の能力には、ファン・サポーターのみならず城氏も関心。5日に自身のYouTubeチャンネルを更新すると、「現役ホヤホヤの解説で、自分の感覚を(視聴者の)皆さんに伝えているのは最高。色々な連想をしながら試合を見ているから、解説を聞いていてシンジらしいなと(思った)」と日本代表の後輩を称えている。

 その上で、小野氏の解説が絶賛される理由として「(AFCアジアカップ、日本代表戦の解説が)DAZNだから良かった。民放だと多分そういう解説じゃないと言われる」とコメント。

 「DAZNをはじめ有料放送は、本田圭佑のようにワッと色々なことを言っても全然成立する。だけどあれをやるとなると、民放だと呼ばれない。あれだけバズッて面白いとなるけど。民放には民放なりの放送倫理がある」と、地上波のサッカー中継における解説の難しさについて語った。

 解説者として活動する一方、「O.N.O(One Hokkaido Nexus Organizer)」として今もなお札幌と関わっている小野氏。同クラブが今月2日開催の明治安田J1リーグ第2節で、サガン鳥栖相手に0-4と大敗しただけに、札幌OBのジェイ・ボスロイド氏はX(旧ツイッター)で「レジェンドの小野伸二が監督になるのを見たい。(ミハイロ・ペトロヴィッチ)監督を含めて、コンフォートゾーンにいる人が多すぎる。互いに要求しない人が多すぎる」と監督交代論を唱えている。