ロシアのポドコパエフ一家は、史上最悪のシリアルキラー家族と言われる。一家は、2007年から2013年の間の6年間に30人以上を襲い、殺害した。
■史上最悪のシリアルキラー家族「ポドコパエフ一家」
ポドコパエフ一家のメンバーは、妻のイネッサ・タルヴェルディエワ(46=逮捕時、以下同)、2番目の夫であるローマン・ポドコパエフ(35)、最初の夫との娘ヴィクトリア(25)、アナスタシア(13)だ。
家族はロシア、カリーニングラード州の農村地域の小さな村に住んでいて、中流階級の「ごく普通の」家庭であったという。警察によるとイネッサとローマンは、どちらも高等教育を受けており、イネッサは元保育士、ローマンは歯科医であった。しかし一家は移動しながら、数えきれないほどの強盗や殺人を重ねた。

調査委員会のスポークスマンは、一家には少なくとも20件の殺人、2件の殺人未遂、10件の強盗および60件の窃盗の疑いがあると語り、全てはここでは書ききれないほどの犯罪を重ねている。
しかし、その中でも彼らの残虐性をよく示す事件がある。その事件では、一家は知人夫婦の家を襲った。
一家は知人夫婦の趣味が狩猟で、家に多くの銃があることを知っており、その銃器目当てで強盗を企てた。しかし夫妻は留守だったので、イネッサ一家は家の中に隠れて彼らが帰ってくるのを待った。すると、夫婦の娘と彼女の友人が帰ってきたので、10代の少女2人を拷問して、目をナイフでくり抜いた。イネッサはその娘の名付け親だったという。
また他の犠牲者には、警察の特殊部隊隊員であったドミトリ・チュダコフ、彼の妻イリーナ、彼らの子どものヴェロニカ(11)とサーシャ(7)もいた。車の中で休憩していた夫婦と息子は自動小銃で撃たれ、娘のベロニカは37回もナイフで刺されていた。一家は車からラップトップ、ヘアドライヤー、カメラを盗んだが、宝石類には手を付けなかった。
また一家は武器を盗む目的で、6人の警官を殺している。