バーミンガム・シティ MF三好康児 写真:Shun Ide

 3月2日、英2部チャンピオンシップの第35節が行われ、MF三好康児が所属するバーミンガム・シティはホームでサウサンプトンと対戦した。この試合に三好は左サイドハーフで先発出場し、今季6ゴール目を決める活躍を見せた。

 バーミンガムはリーグ4位の“格上”サウサンプトンに対し積極的に前線からプレスを仕掛けていく。開始2分に左サイドのMFジュニーニョ・バクーナが右サイドの三好にクロスを供給すると、胸トラップでボールを落とした三好は右足を振り抜いて先制点を叩き込み、今季リーグ戦5ゴール目、カップ戦を含めると公式戦6ゴール目を挙げた。

 18分に失点し同点に追いつかれたものの、41分にFWジェイ・スタンスフィールドが相手ディフェンスラインの裏に抜け出しゴールキーパーとの1対1を冷静に決めて再び2-1とリードする。

 中央でフリーになる場面が多かった三好は積極的にシュートを打っていくが得点につなげられない。56分にカウンターから失点すると、59分にはコーナーキックから得点を許し2-3と逆転されてしまう。62分にキャプテンのDFディオン・サンダーソンがレッドカードで退場し、数的不利になったバーミンガムだったが、77分にMFバクーナが同点弾を決めて試合を振り出しに戻す。

 三好は80分に途中交代すると地元サポーターからスタンディングオーベーションで迎えられた。このまま3-3で試合が終了すると思われたが、アディショナルタイム6分にコーナーキックからサウサンプトンにこぼれ球を押し込まれ3-4と悔しい逆転負けを喫した。

 試合後に三好は「入りのところは自分も得点をとって上手く入れたと思います。守備のところも前線から(プレスを)かけていくところはチームのやり方ができる部分もありましたが、相手も上手かったのでフリーな選手を作られて押し込まれるところが多かったです」と振り返った。

 先制点となった自身のゴールについては「逆サイドがボールを持った時に僕のサイドがよく空いていたので、そこはチャンスを作れると思っていました。フリーで縦に持っていくのは自分の選択肢にありますし左足の方が得意ですけど、縦の時は右足でもシュートを打てるというのは自分の特徴の一つ。自分が得点をした後にも数本(得点チャンス)はありましたし、そこで2点、3点取れる力があればもっと試合を楽に進められた」と述懐した。

 リーグも終盤に近づく中、バーミンガムは3部自動降格圏(22位)と勝ち点28で並んでおり、得失点差は1と僅差で20位につけている。降格圏転落もありえる首の皮一枚の状況について三好は「ここから厳しい戦いが待っている。1試合1試合大事ですし、総力戦でみんなで戦っていきたいです」と険しい表情で締めくくった。