老後は年金だけで生活していくことは難しいため、十分な貯蓄が必要だ。既に老後を迎えている高齢者世帯では、貯蓄が2,000万円以上ある世帯も多いが、貯蓄ゼロの世帯もあり、二極化が顕著になっている。

貯蓄ゼロで老後を迎えることにならないように、今から老後資金の準備をしていこう。

貯蓄がある世帯では2,000万円以上保有していることも珍しくない

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、65歳以上の二人以上の貯蓄現在高は以下のとおりだ。

金額 割合
100万円未満 7.8%
100万円~200万円未満 3.4%
200万円~300万円未満 3.2%
300万円~400万円未満 3.5%
400万円~500万円未満 3.3%
500万円~600万円未満 3.5%
600万円~700万円未満 2.8%
700万円~800万円未満 2.6%
800万円~900万円未満 3.4%
900万円~1000万円未満 2.4%
1,000万円~1,200万円未満 6.1%
1,200万円~1,400万円未満 4.4%
1,400万円~1,600万円未満 3.7%
1,600万円~1,800万円未満 4.2% 
1,800万円~2,000万円未満 3.2%
2,000万円~2,500万円未満 8.3% 
2,500万円~3,000万円未満 6.3%
3,000万円~4,000万円未満 10.0%
4,000万円以上 17.9%

調査によると、貯蓄している二人以上世帯で、世帯主が65歳以上の場合、平均貯蓄額は2,414万円、中央値は1,677万円であった。貯蓄が100万円以下の世帯は7.8%、2,000万円以上ある世帯は42.5%となっている。

一方で貯蓄ゼロ世帯も…

上の調査を見ると、割と貯蓄がある世帯が多いように感じるかもしれない。しかし、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」では、金融資産がない人、つまり貯蓄ゼロの世帯は60代で2.3%、70代で1.3%とされています。

それぞれの調査概要は異なるが、結果から見ると、おそらく2,000万円以上資産を持っている人の方が貯蓄ゼロの人よりも多そうだ。貯蓄がかなりある世帯も多いが、ほとんどない世帯も多いということもわかるだろう。

ただ、これはあくまでも現在の高齢者の調査結果であるため、自分が老後までにどれくらい貯蓄ができるかということが重要だ。

老後資金を増やすためにできること2つ

老後資金が心配な場合は、以下のことに取り組むことがおすすめだ。

①コツコツ貯蓄をする

貯蓄は短期間で増やせるものではないため、毎月コツコツと貯めていくことが重要である。

貯蓄ができていない人は少額でもよいので貯蓄を始める、できている人は貯蓄額を増やすなどしていくとよいだろう。

②資産運用をする

貯蓄をすればお金は貯まるが、現在は金利が低いのでお金を増やすことは難しい。お金を増やすことができれば老後資金も増えるので、積極的に資産運用をしていこう。

資産運用には、長期の資産作りに適したNISAやiDeCoを活用することがおすすめだ。

早めに老後資金を準備しよう

老後資金がいくら必要かは年金額やライフスタイルなどによって大きく異なるので一概には言えないが、医療や介護でも費用がかかるためにできるだけ多くの資金を準備しておくことが望ましい。

老後資金が不足すると老後破産に陥ることもあるため、できるだけ早くから準備を始めて安心して老後を迎えられるようにしておこう。

文・阪田順子(ファイナンシャル・プランナー)
保険会社での営業、一般企業の経理職などを経て、2020年にファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用や株式投資の講座を開講。投資を中心にお金にまつわる記事の執筆・監修を行う。FP1級、CFP®保有。